カブアンドとは？ 株がもらえる新サービスの実像と口コミ・評判を徹底解説
近年話題の「カブアンド」は、電気・ガス・モバイル通信・インターネット・ウォーターサービスなど、日常生活で使うサービスを利用するだけで“株引換券”がもらえ、それを使って未公開株を受け取れる可能性がある――というユニークな仕組みのサービスです。
本記事では、カブアンドの仕組み、メリットとリスク、口コミ・評判、そして「どんな人に向いているか／向かないか」を整理して解説します。
1. カブアンドとは？ 仕組みと基本情報
カブアンドは、株式会社カブ&ピース（代表者に実業家の前澤友作氏が名を連ねる会社）が提供するサービスで、以下のような構造になっています。
- 対象サービス（電気・ガス・モバイル回線・インターネット回線・ウォーターサーバー・ふるさと納税など）を契約・利用する。
- 利用金額または契約内容に応じて「株引換券」が付与される。
- その株引換券（たとえば一定数）を使って、「未公開株（種類株式）」に交換できる可能性がある。
- 未公開株なので現時点では市場で売買できず、上場または会社側が定める条件によって換金の可能性がある。
また、株引換券を貯めやすくするための専用クレジットカード KABU&カード も提供されており、カード支払い200円ごとに1枚の株引換券が付与される仕組みです。生活費や普段の支払いをこのカードにすることで、株引換券を効率よく貯められるようになっています。
なお、カブアンドでは会員ランクによって付与率が異なり、有料の「プラス会員」に登録すると引換券の付与率が倍になるなどの制度もあります。
2. カブアンドのメリット ― “株主デビュー”の敷居を下げる仕組み
- 少額でも株主になれる可能性：まとまった資金がなくても、普段の電気代や携帯代など生活費で株引換券が貯まるため、「投資ではなく生活」の延長で株主になれる。
- 証券口座不要で気軽に始められる：通常の株式投資のように証券口座やまとまった現金が不要。未経験者でも敷居が低い。
- 生活コストを有効活用できる可能性：ただの支払いを“資産取得のチャンス”に変える考え方は新しい。サービスを乗り換えるだけで“資産の可能性”が得られる。
- 株主になった体験ができる：未公開株でも、将来上場すれば売買可能になる可能性があるため、「株主デビュー」という意味での価値がある。
3. リスク・注意点 ― “期待と現実のギャップ”に要警戒
未公開株ゆえに流動性も保証もない
カブアンドで得られるのは「種類株式」。現時点では上場しておらず、市場で売買できません。
仮に将来上場して普通株式に変換できたとしても、その時点で株価がどうなるかは不透明です。
配当、値上がり、売却の保証は一切ありません。
サービス料金が割高になる可能性
一部ユーザーからは、カブアンドの電気・モバイルなどのサービスが「他の既存業者と比べて割高」だという指摘があります。たとえ株引換券で還元があっても、単純なコスト削減を目的とするなら、別サービスの方が割安な場合があります。
たとえば、同様の格安SIMや他社電力サービスと比較して“割高 vs ポイント（株引換券）還元”のバランスをよく考える必要があります。
株引換券＝株ではない／株がもらえる保証はない
引換券を持っていても、必ず株が受け取れるわけではない、という説明があります。発行株数に上限がある、または申込が殺到すると希望どおり交換できない可能性があります。運営側の裁量に依存する部分が大きい点に注意が必要です。
会社の将来や上場の可否に大きく依存する
カブアンドの最終的な“価値”は、運営会社の経営状態、将来の上場可否、株価の評価などに左右されます。つまり、生活コストを払って株をもらっても、「会社が成長／上場しなければ価値ゼロ」になるリスクがあります。
4. ネットでの口コミ・評判 ― 賛否両論、期待と不安が混在
サービス開始直後から話題になったカブアンド。ネット上には肯定的な意見と批判的な声が混ざっており、両極端な反応がみられます。
■ 肯定的な声
- 「普通ならポイントしか返ってこないような支払いで“株主になるチャンス”が得られるのは面白い」「投資のハードルが低く、株初心者にも入りやすい」 — 副業・投資未経験者から好評。あるブログでは“株式投資未経験者の入り口”と評価されています。
- 「クレジットカード（KABU&カード）で日常の支払いをまとめれば、まとまった株引換券が貯まりそう」 — ポイント代替としての期待。
- 「電気・通信などインフラを見直したかったので、ついでに“株ホルダー”になるなら試してみたい」 — 乗り換えの動機と親和性が高い人も。
■ 否定的／慎重な声
- 「株の価値が本当に上がるか分からない」「未公開株が本当にお金になるか怪しい」 — 多くの人が“宝くじ的”と捉えている。
- 「サービス料金が割高」「他の格安SIMや電力サービスと比べてお得感が少ない」「割高な料金を払ってまで株をもらう意味が薄い」 — 特に固定費を重視する人からは批判的。
- 「サポートや回線の切り替えで不具合があった」「申し込みが殺到で受付停止／遅延の報告もあった」 — サービス開始直後のトラブルを指摘する声もある。
- 「株引換券が思ったほど貯まらない」「上場しないまま終わる可能性がある」「結局おまけ以上の価値がない」 — 現実と期待のギャップを指摘する声が少なくない。
実際に、あるレビューサイトではカブアンドの総合評価は「約2.7／5」と、賛否が割れており、「夢があるが信用しきれない」「投機要素が強すぎる」とする人も多くいます。
5. どんな人にカブアンドが向いているか／向いていないか
✔ 向いている人
- 株式投資や資産運用の経験がなく、「まず株主になってみたい」という人
- 普段の生活費（電気・ガス・携帯・ネットなど）を見直す予定があり、コストを変えても支払自体は必要な人
- リスクを理解し、「成功すればラッキー」くらいの遊び感覚で取り組める人
- まとまった資金を投資に回す余裕がないが、少しずつ“株主になる可能性”を試したい人
✘ 向かない／慎重になるべき人
- 安定した配当や確実な利益を求める人
- 固定費をできるだけ抑えたい人（料金割高の可能性あり）
- 未公開株の不透明性、流動性の低さを許容できない人
- サービスの質（通信速度、電気の供給安定など）を最優先にしたい人
- “投資”というより“節約”や“コスト削減”を目的としている人 — 割高の可能性を含めて慎重な比較が必要
6. 使うならこう使うのがいい ― 賢い活用法の提案
- 本来払う固定費をカブアンドに乗せるだけ：不要なサービスを無理に契約せず、もともと支払っていた分を置き換える。
- 過度な期待はせず、おまけと割り切る：株の受け取り後の上場・売却などは“もしも”の期待。大幅な増資は視野に入れず、あくまで“株主体験”。
- 余裕資金・余裕コストでの利用に限定：固定費カットが目的なら他サービスと比較し、無理のない範囲で利用。
- 最新情報をチェック：株の引き換え条件、発行株数、サービスの安定性、会社の運営状況などは変動する可能性があるので、公式サイトやニュースリリースの確認を怠らない。
7. 結論：夢とリスクを理解したうえで“自己責任で楽しむ”サービス
カブアンドは「生活コストを支払う → そのまま株主に」という、これまでにない斬新なサービス。少額でも参加でき、株主デビューのハードルを下げるという意味では価値があります。
しかし一方で、未公開株であること、流動性がないこと、料金が割高になる場合があること――リスクと不確実性も多く含まれており、投資として過大に期待するのは危険です。
もし利用するなら、「株はおまけ」「得するかもしれないし、失うかもしれない」というスタンスで、余裕資金・余裕コストの範囲で試すのが現実的です。
特に「株主になってみたい」「資産形成は別で、生活の見直しと合わせて試したい」という人には、入り口として悪くない選択肢かもしれません。