30代会社員のなおつんです。
私はメーカー勤務の傍らで個人投資家として米国株や投資信託などを数百万円ほど運用しています。
今回はソーシャルレンディングの「A funding(エーファンディング)」について特徴を解説していきます。
このサービスは「株式会社AMBITION」が運営し、不動産を取得・購入し運用する不動産投資クラウドファンディングです。
「クラウドファンディング」と「ソーシャルレンディング」の違いは私は特に意識していませんが、サービスを提供する業者によって変えているものや、最終的な投資先が自社不動産か他社への金銭融資かによっても区別される事があります。
ちなみに他のソーシャルレンディングについてもっと学びたい方は、別の記事で詳しく解説しているので参照してください。

「A funding」の概要

出典:A funding
A fundingは投資家から集めた資金を元に不動産物件を所有&運用し、その利益の一部を投資家に還元するサービスを提供しています。
2019年11月25日に不動産特定事業の許可をもらいサービスを開始しているので、2020年11月時点で約1年間なので比較的新しい業者といえます。
この1年間で4件のファンドを募集していますが、注目の集まった第1号のファンドについて紹介していきます。
「A funding」第1号ファンドの概要は?
A fundingがサービスを開始してから最初に公開した第1号ファンドの概要は以下の通りです。
予定分配利回り:6.0%
募集金額:8,750,000万円
運用期間:2020年3月1日~2020年8月31
最低出資金額:1口、10,000円
営業者および取扱者:㈱AMBITION
すでにこのファンドは運用を終了しており、投資家への償還も済んでいるようです。
公開されているファンドの収益構造は以下の通りになっています。
ファンド募集前の想定収益の内訳なので、運用終了時の結果は投資家のみへの公開なので把握出来ませんでした。

出典:A funding
ここから分かる事はA fundingを運営する㈱AMBITIONは、この物件を620万円で購入し、440万円を掛けてリフォームし1,350万円で販売したという全体像が見えてきます。
単純計算ですが利益だけで300万円ほどの儲けが出ています。
この儲けの内から投資家へ6%の配当金が分配されたという案件でした。

「A funding」の特徴
ここからはA fundingの特徴をさらに詳しく紹介していきます。
最低出資額は1口1万円から
A fundingが募集しているファンドの最低出資額は10,000円となっています。
最近のソーシャルレンディングでは最低出資額が1万円からというサービスが増えていますが、10万円からといったサービスもあります。
最低投資額によって投資家の層を区別している戦略もあるかも知れませんが、初心者投資家にとって1万円からの投資額は歓迎したいところです。
優先劣後方式を採用している
A fundingが今まで募集しているファンドは「優先劣後方式」を採用しています。
優先劣後方式については関連記事でも詳しく解説していますが、投資家の元本の安全性をかなり高めリスクを軽減してくれる仕組みです。
他のソーシャルレンディング業者では、10~20%程度の業者側の劣後出資ですが、A fundingのファンドを見ると約30%の劣後出資を実施しているので、比較的投資家に有利な条件といえます。
劣後出資が30%の場合、物件を売却時に損益が出た時に30%までの損害ならばA funding側が被ってくれるようになってくれます。
利回りは5%からと平均程度
A fundingは2020年11月現在までに4件のファンドを募集してきましたが、各ファンドの利回りは第1号ファンドが6.0%でそれ以外の3件は5.0%となっています。
この利回りはソーシャルレンディングとしては平均的な数値といえます。
運営会社の概要
A fundingを運営する「株式会社AMBITION」ついても紹介します。
以下が会社の概要です。
所在地:〒150-0001 東京都渋谷区神宮前二丁目34番17号 住友不動産原宿ビル18階
TEL:03-6871-8127
代表取締役:清水 剛
資本金:379,780千円
設立:2007年9月
事業内容:
■プロパティマネジメント事業
■インベスト事業
■賃貸仲介事業
■不動産テック事業
■少額短期保険事業
■海外システム事業
ホームページ:https://www.am-bition.jp/
株式会社AMBITIONは不動産の売買や仲介などを事業としている不動産会社です。
2020年6月末時点の財務ハイライトからの情報の貸借対照表と損益計算書の内容は以下の通りになっています。
総資産:15,219(百万円)
総負債:11,322(百万円)
純資産:3,897(百万円)
自己資本比率:25.5%
売上高:27,414(百万円)
営業利益:921(百万円)
売上高営業利益率:3.4%
自己資本比率が25.5%あるので、不動産業界の中では比較的安定的な財務状況といえそうです。
営業利益率は約3.4%なのでもう少し頑張ってもいいと思いますが、今年の決算は新型コロナウイルスの影響もあったので何ともいえないところです。
ちなみに一昨年は約5.4%の営業利益率でした。
投資のリスク
ソーシャルレンディング投資において必ず理解しておかなければいけないのが「投資のリスク」です。
全てのソーシャルレンディング投資にもいえる事ですが、最大のリスクは事業者の貸し倒れです。
ソーシャルレンディング業者を通して出資したお金ですが、もし事業者の業績が振るわなくなったり資金繰りが悪化した場合は、投資したお金が投資家に戻ってこなくなる可能性があります。
今までにこういった貸し倒れなどの事故が発生していない業者であっても、今後も安全性を保証するものではありません。
ソーシャルレンディングを運営する大手の企業であっても過去に貸し倒れなどの事故も実際に発生しています。
リスクとリターンを各自で判断して投資されるようにお願いいたします。
さいごに
A fundingならびに株式会社AMBITIONはファンドや会社の財務状況などの情報の透明性はかなり高く今のところ信頼性もかなり高い企業といえそうです。
A fundingの特徴をおさらいしておきます。
・1口1万円からの少額投資が可能
・優先劣後方式で安全性が高い(絶対安全ではない)
・利回りは5%からと平均並み
今後はどのようなファンドが出てくるのか楽しみです。

「A funding」に興味がある方は一番下にリンクを貼っておくので、投資家登録から始めてみましょう。
このブログでは会社員や学生さんの役に立つ情報や考え方を発信しています。
ぜひ興味があれば別の記事を読んでいただきお役に立てればと思います。