買ってもいい毎月分配型(毎月決算型)の投資信託とは?

投資を学ぶのに役に立つ

30代会社員のなおつんです。

このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。

金融機関の営業マンに騙されて買ってはいけないとされる「毎月分配型」の金融商品ですが、今回は買ってもいいとされるファンドについて紹介します。

まずは、毎月分配型がなぜ買ってはいけないのかの理由をおさらいして、その後に買ってもいいファンを紹介します。

毎月分配型(毎月決算型)の投資信託を買ってはいけない理由

毎月分配型(毎月決算型)の投資信託は、その名の通り毎月決まった日に分配金を投資家に支払ってくれるファンドの事です。

このような特徴があるた現在でも人気が高い商品ではありますが、投資や資産運用を長くやっている人であれば毎月決算型投資信託は買ってはいけない商品だという事が理解出来ると思います。

これらの商品を買ってはいけない理由について、まとめると以下のようになります。

買ってはいけない理由1、分配金の出どころは投資家から集めたお金である
買ってはいけない理由2、運用成績に関わらず分配金を支払うため運用効率が著しく低下する

買ってはいけない理由3、購入する時に手数料が発生する(ネット証券では無料の事もある)
買ってはいけない理由4、保有しているだけで高いコストの信託報酬が発生する
買ってはいけない理由5、分配金を受け取る時に税金が発生する

まず一つ目の大きな理由は、分配金の原資は投資家から集められたお金で支払われているという構造になっている商品が大半であるためです。

何も知らない投資家は、ファンドにお金を預けるだけで毎月お小遣いのように分配金が受け取れるので、非常に嬉しい気持ちになりますが、その実態は預けたお金を分配金として還元しているだけという劣悪なファンドも存在しているのが実態です。

あたかも運用によって増えたと勘違いしそうですが、毎月分配型投資信託は分配金を支払う事で一時的に基準価額が下がるため、ファンドの価値の指標である純資産額が目減りし、投資家の資産も減少している事になります。

上記は米国の株式に投資したとある毎月分配型の投資信託の約8年間の基準価額と純資産額の推移ですが、青のグラフのように基準価額がどんどん右肩下がりの状態ですが、黄土色のチャートの分配金を含めた基準価額ではやや右肩上がりで1.5倍の価格になっているので、このファンドは成績が良いのではと勘違いしそうになります。

しかし、今度は同じ期間でこのファンドの分配金を含めた基準価額と米国のNYダウ指数と比較したのが下のチャートです。

なおつん(左)
なおつん

NYダウ指数と分配金込みのチャートの比較グラフがヤフーファイナンス上では作れなかったので、矢印の位置がおよその基準価額となっています。

ダウ指数は2.3倍に成長しているのにもかかわらず、毎月分配型投資信託では1.5倍ほどの成長にとどまっています。

分配金を毎月受け取ってしまう事で長期投資の最大のメリットである複利効果が期待できなくなってしまい投資効率を大きく下げる事になっています。

つまり、実質的に投資家から集めたお金を投資家に分配金として支払っているだけで、これに気付かずに毎月分配型投資信託を買い続け、蓋を開けてみれば全然資産は増えていないという事も起こるのが買ってはいけないとされる理由です。

さらにこれらの商品が全くおすすめできないもうひとつの理由は、購入する時や運用をしているだけで高額の手数料と税金を発生する事です。

ファンドに投資した自分のお金を分配金として受け取るだけなのに、税金が約20%も天引きされる事や、ファンドによっては購入する時に数%の手数料を支払う事、さらには運用している時に発生する信託報酬も合わせると莫大なコストを支払っている事になります。

ただ、これらの商品のコストは直接的に支払うのではなく、基準価額に反映される事で間接的に支払ってためあまり気付きにくい点も注意すべきです。

それでも毎月分配型の投資信託が人気である理由は、証券会社などの金融機関が利益のために力を入れて営業している事が考えられます。

投資家が支払う運用コストや手数料は金融機関にとっては大きな利益となるため、運用成績が優秀なファンドではなく、毎月分配型投資信託などのような手数料が割高の商品を積極的に販売しています。

買っても良い毎月分配型の投資信託

前項では毎月分配型(毎月決算型)の投資信託は買ってはいけないという話をしてきましたが、中には買ってもいいとされるファンドもあります。

そのファンドが以下の商品です。

① iシェアーズ・コア 米国債券市場 ETF(AGG)
② バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)
③ iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)

これらの商品に共通することとして、毎月分配金を出すファンドという事はもちろんですが、債券のファンドである事と基準価額が長期間減っていないという事が共通しています。

なぜ買ってもいいかの理由は各ファンドの紹介をしながら解説していきます。

ちなみに今回紹介する毎月分配型投資信託はすべて米国の債権ETF(上場投資信託)の銘柄となり、ネット証券などで簡単に購入する事が出来ます。

iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF (AGG)

iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF (AGG)は、2003年9月22日にアメリカのブラックロック社から発売されたアメリカの投資適格債券に分散投資しているETFです。

2003年10月から2021年8月までの約18年のチャートでは、わずか12%程度しか上昇していないのですが、毎月分配金を支払ってもこの成績なのは非常に優秀なファンドといえます。

直近5年間分の毎月支払われた分配金の推移は以下の通りです。

過去のデータからも非常に安定的に分配金を出している事が分かり、毎月約0.15~0.25ドルの分配金を支払っています。

また、AGGの分配金を含めた年率のトータルリターンは以下の通りです。(モーニングスターの基準価額の情報を参照)

過去1年 -0.74%
過去3年  5.67%
過去5年  3.07%
過去10年 3.28%

長期的運用においても分配金と基準価額でしっかりトータルのリターンを出している事が分かります。

さらにこのファンドの運用コストである経費率は、年間0.05%と超低コストで運用できることも高い評価を与えるべきファンドといえます。

債券ファンドの良いところは、株価暴落時のダメージが少なく安定的に運用が出来る事です。

 

バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)

バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)は、2007年4月3日にアメリカのバンガード社から発売されたアメリカの投資適格債券に幅広く分散投資するETFです。

このファンドも毎月分配金を支払っているファンドにも関わらず、設定来から現在までで基準価額が約14%上昇しています。

過去5年間の分配金の推移は以下の通りです。

分配金の推移も非常に安定しており、1株当たりの分配金は約0.15~0.20ドルの範囲にあります。

また、BNDの分配金を含めた年率のトータルリターンは以下の通りです。(モーニングスターの基準価額の情報を参照)

過去1年 -0.77%
過去3年  5.80%
過去5年  3.10%
過去10年 3.32%

このファンドの年間経費率は0.04%となっており、非常に低コストで運用が可能な債券ファンドです。

このファンドもチャートと分配金を含めたトータルリターンも優秀な成績を出しています。

iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)

iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)は、ブラックロック社から2002年7月22日に誕生したアメリカの投資適格社債で構成されたETFです。

このファンドも毎月分配型のファンドですが、設定来から現在までの基準価額は約30%も上昇しています。

過去5年間の分配金の推移は以下の通りです。

若干右肩下がりの傾向はあるものの、1株当たりの分配金は0.20~0.30ドルといった範囲に収まっています。

また、LQDの分配金を含めた年率のトータルリターンは以下の通りです。(モーニングスターの基準価額の情報を参照)

過去1年 0.99%
過去3年 8.90%
過去5年 5.19%
過去10年 5.52%

このファンドの年間経費率は0.14%と低い運用コストで運用する事が可能となっています。

分配金とチャートの両方から見ても非常に優秀な成績を誇るファンドという事が分かります。

 

買ってもいい毎月分配型の投資信託の特徴

買ってもいい毎月分配型の投資信託は、債券ファンドである事と運用コストである経費率が低い事が絶対条件です。

これらのファンドは過去の株価暴落時のダメージも非常に少なく、かつ安定的に分配金を出していました。

債券ファンドはチャートと分配金の推移からも分かるようにやや現金預金に近い金融資産なので、株式のファンドのようにリスクを取って高いリターンを狙う商品ではなく、長期的に安定した分配金が欲しい人やあまりリスクを取れない老後を控えている人などに向いている商品といえます。

ちなみに私はBNDを少し保有しており毎月分配金を貰っていますが、2019年頃に購入してから今までほとんど基準価額は変わっていないのですが、それでも毎月分配金を出してくれるのは嬉しいです。

これらの優良ファンドと買ってはいけない毎月分配型のファンドの決定的な違いは、「運用益」があるかどうかです。

今回紹介した買ってもいい債券ファンドは、債券から得られる利息が分配金の原資になっているため、少ないながらも毎月分配金を出す事が可能です。

一方で買ってはいけないファンドは、運用成績の良し悪しに関わらず投資家から集めた資金で分配金を支払っているという点が買ってはいけない最大の理由です。

買ってもいい債券ETFの弱点

このファンドを購入し運用する時の注意点としては、受け取る分配金がアメリカドルであるため日本円で引き出す時に為替の影響を受けるという点と、株価指数と比較すると運用効率はかなり下がるので、保有する場合は株価のファンドとの資産バランスを考えて保有する事をおすすめします。

また債券の価格と金利は逆相関の関係にあるため、金利上昇時には債券の価格が下がるという傾向があります。

現在は日本の銀行預金が0.001%程度と超低金利の時代になっていますが、今後金利が上昇すると債券価格が下落する恐れもありますし、2021年9月現在ではアメリカもテーパリングによって金融引き締めをする懸念も浮かび上がってきています。

テーパリングとは金融緩和の逆の施策と考えもらえば良いですが、このテーパリングが起こった場合は金利が上昇する可能性もあります。

債券ファンドだから安心という事はないという点は理解しておいた方が良いと思います。

まとめ

今回は、買ってはいけない毎月分配型(毎月決算型)の投資信託と、買ってもいい投資信託(ETF)を解説しました。

自分の投資スタイルに合ったファンドを選ぶ事は重要ですが、異常の手数料が高く全然お金が増えない劣悪なファンドも多数存在するので、自分で良く調べてから投資をするのが良いかと思います。

なおつん(左)
なおつん

私の優秀な毎月分配型の債券BNDはこれからも保有し続けようと思います。

このブログでは会社員や学生さんの役に立つ情報や考え方を発信しています。

ぜひ興味があれば別の記事を読んでいただきお役に立てればと思います。

なおつん Lv.若手平社員

30代会社員のなおつんです。
このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。

私は製造業(メーカー)の営業系の部署で働いており、年に数回海外出張もします。

個人投資家として様々な投資案件もチャレンジしてFIREを目指して奮闘中です。
会社員や投資家の方にとって有益な情報を発信しています。

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