30代会社員のなおつんです。
このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。
今回は「コロナ禍でも利益爆増の企業5社」と題して、コロナの影響をもろともせずに利益を出している企業5社の直近の業績を比較したいと思います。

売上や利益だけでは無く、企業の財務的な視点でも比較していきます。
コロナ禍で業績を上げている企業5社の業績
いきなり結論ですが、コロナ禍で利益を上げている3社の業績と指標をまとめました。
ひとつずつ解説していきたいと思います。
任天堂株式会社
任天堂株式会社は京都市南区に本社を置くホームエンターテイメントの分野で娯楽製品の開発、製造及び販売を事業とする会社です。
もともとはかるたやトランプの製造と販売をする会社として1947年に「株式会社福丸」を創業したのが始まりです。
現在では「人々を笑顔にする娯楽をつくる会社」としてゲーム機などの開発、製造、販売を行っており、Nintendo Swichはコロナ禍において自宅で過ごす時間が増えた事から価格が高騰するなどの現象も起こりました。
2020年4~6月期の決算を見ると純利益が500%以上増のとてつもない業績を上げています。
決算報告書内での任天堂自身の陳述としては、2019年9月に発売した「Nintendo Switch Lite」が販売された事に加えて、「Nintendo Switch」も勢いを落とすことなく好調に推移した事、さらには「ポケットモンスター ソード・シールド」や「あつまれ どうぶつの森」が大ヒットとなりソフトウエアでは過去最大の滑り出しをしたとしています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響によって部品の調達に一時的に支障は出たものの、現在では概ね回復したと報告されています。
これだけの利益を出しながらも特筆すべきは「自己資本比率」の高さにあります。
自己資本比率は通常40%以上あれば財務的に健全な企業と評価されますが、今回の任天堂の決算では78.66%と非常に高い数値を出しています。

「自己資本比率」とは簡単にいうと会社の借金が多いか少ないを表す指標です。
自己資本比率(%)= 自己資本 ÷ 総資産 × 100
数値が高ければ借金は少なく、財務的に健全といえます。
さらに、任天堂の「流動比率」は404.5%とこれも非常に高い数値となっています。

流動比率は簡単にいうと短期借金に対して、いま現金がどのくらいあるかを表す指標です。
流動比率(%)= 流動資産 ÷ 流動負債 × 100
多くの企業の流動比率は100~200%となっています。
一般的に流動比率が高いと財務上は健全と言われますが、高すぎると収益性が悪くなる傾向があります。
任天堂がすごいのは、流動比率が高いのにもかかわらず高い収益を出しているところになります。
東洋水産株式会社
続いてはマルちゃんのカップ麺でお馴染みの「東洋水産株式会社」です。
現在は東京都港区に本社がありますが、創業は東京都中央区の築地市場内に「横須賀水産株式会社」として1953年3月に始まったのが最初です。
創業当時は冷凍マグロの輸出や国内水産物の取り扱いをしていました。
「マルちゃんマーク」を使い始めたのは1962年の事なので半世紀以上の歴史があるという事です。
「お客様により良い商品、サービスを提供することにより喜びと満足のある生活に貢献する」という経営理念のもと、国内や海外での水産食品の仕入れ・加工・販売も行っているほか、カップ麺や総菜の製造・販売を23の連結子会社などによって事業を展開しています。
直近の業績(2020年4~6月)は1,043億円の売上高と84.0億円の純利益を出しています。
純利益は前年の同時期から76.4%増と大きく伸長した結果となりました。
新型コロナウイルス感染拡大の影響でコンビニエンスストア、外食、ホテル向けの需要が減退したものの、一部のスーパーマーケットや海外でのカップ麺の需要が大きく伸びた事が決算報告には述べられています。
先ほどの任天堂と同様に、財務上の数値も非常に優秀で自己資本比率が76.93%、流動比率は406.2となっています。
インフォコム株式会社
コロナ禍でも増収増益の企業4社目は「インフォコム株式会社」です。
創業は1983年2月と歴史は古く現在では東京都渋谷区に本社があります。
インフォコムが提供している一般人向けのサービスとしては電子コミック配信などがありますが、そ例外いにも企業や医療機関、介護事業者、教育研究機関などに向けた情報システムの企画開発などのITサービスを提供している企業です。
直近2020年4~6月の業績は、売上高155.9億円と純利益は14.4億円となっており、増収増益の結果となっています。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により在宅勤務の導入など働き方改革が一気に進んだことにより、関連するソフトウエア等の需要が一段と高まった結果としています。
財務状況としても他の2社と同様に高い数値で、自己資本比率が75.9%と流動比率307.8%と健全な企業といえます。
株式会社ブルボン
「株式会社ブルボン」は新潟県柏崎市に本社を置くお菓子や食料品の製造会社です。
創業は1924年に資本金10万円で「日本製菓株式会社」としてビスケットの製造を開始したのが始まりです。
今ではコンビニエンスストアやスーパーなどでは「ブルボン」のチョコレート菓子を必ず見る事が出来るくらい有名です。
また、子会社に「エチゴビール株式会社」があり、クラフトビールの製造販売を行っている事も特徴的です。
直近2020年4~6月の業績は新型コロナウイルス感染症の拡大により生活防衛意識が高まった事から個人消費が減ったとされたものの、売上高278.8億円と純利益は5.9億円となっており増収増益の結果となっています。
自己資本比率65.5%、流動比率167.9%とどちらも高い水準なのでコロナが多少長引いたとしても、体力がまだあるので現状では財務的にも優秀な企業といえます。
エーザイ株式会社
最後は「エーザイ株式会社」です。
東京都文京区に本社を構え、医療品を国内・海外で製造販売する日本の大手企業です。
始まりは前身である合資会社の「桜ヶ岡研究所」の創業として設立であり、1941年に「日本衛材株式会社」として独立し、のちに現在の社名になっています。
身近な製品では「チョコラ」がありますが、これはチョコレートやコーラのようにたくさん売れますようにと願いを込めたネーミングだそうです。
COVID-19の影響により減収要因はあったものの、直近2020年4~6月の業績は売上高1,656億円と純利益は247.5億円となっており増収増益の結果となっています。
増収増益に大きく寄与したのが、抗がん剤「レンビマ」の販売が国内・海外の全市場で増加したことが要因です。
増収増益を維持しながらも自己資本比率63.8%と流動比率216.5%である事は立派です。
まとめ
コロナ禍で業績が良かった企業5社のキーワードは、「巣ごもり消費」「食品」「ネットサービス」「医薬品」の4つが主に挙げられます。
今までは衣食住を提供する企業が不況にも負けない企業とされていましたが、今回のコロナ禍ではまた一味違う企業の業績向上が表面化しました。

今回のような優良企業は探せばまだまだあると思いますので、みつけ次第また記事にしていきます。
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ぜひ興味があれば別の記事を読んでいただきお役に立てればと思います。