外貨建て保険は買ってはいけないのか?

投資を学ぶのに役に立つ

30代会社員のなおつんです。

このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。

以前から「外貨建て保険」などの金融商品は、各保険会社から積極的な販売活動も行われており、加入者を順調に増やしているようです。

これらの金融商品については時々ニュースなどでも話題に上がる事が多く、その原因は契約内容に関してのトラブルになる事もあるようです。

今回は「外貨建て保険」の内容について、投資家から見てリターンやリスクなどはどうなっているのかを解説していきます。

私は資産運用の実績などを公開しているので、興味がある方は関連記事もご確認ください。

外貨建て金融商品とは

「外貨建て」と呼ばれる金融商品には、主に「外貨建て保険」「外貨建て貯蓄」「外貨建てMMF」などがありますが、これらの商品を総合して「外貨建て金融商品」と呼んでおり、ほとんどの保険会社で取り扱いされています。

特に「外貨建て保険」は、ここ数年では各社が積極的に広告を出して販売しているためなのか、いまだ根強い人気がある商品といえます。

これらの商品の中でも「外貨建て保険」は、貯蓄性のある保険というのが特徴で、毎月支払った保険料を保険会社が顧客に代わって利息の高い外貨で運用してくれるという金融商品です。

万が一の時の補償としての保険の安心感を享受しつつ、事故や怪我が無ければ保険料が増えて返ってくる点が人気の要因になっているようです。

この商品の仕組みは、保険会社が顧客から払い込まれた保険金を債券や株式などの有価証券で運用したり、貸付などによって利益を出すための資金として使われます。

その利益の一部と保険のための補償として充当したり、顧客へ返戻したりします。

つまり、保険会社が顧客の代わりに運用して利益を出す事で万が一の時の補償と返戻金の支払いの両方を成り立たせているという事です。

今回解説する「外貨建て保険」は、顧客から支払われた保険金を外貨に交換して銀行に預けたり、債券で運用するといった商品で、日本の銀行預金よりも高い金利である外貨での運用が可能となるというメリットを打ち出している商品です。

 

外貨建て保険は買ってはいけない

「外貨建て保険」が買ってはいけない理由をこれから解説していきますが、この商品の契約内容に関するトラブルは若干増加傾向にあります。

引用:国民相談センター資料

※PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベースのこと。消費生活センター等からの経由相談は含まれない。相談件数は 2020 年1月 31 日までの登録分。

現在の日本の銀行預金の金利は0.001%程度の超低金利の時代と言われており、100万円を1年間預けても利息はたったの10円という世界です。

そのため、より利回りの良い「外貨建ての保険」という商品が誕生したという事ですが、利回りや補償内容だけに惑わされて加入すると思わぬ落とし穴に嵌る事になります。

では「外貨建て保険」がなぜ買ってはいけないのか一つずつ解説していきます。

買ってはいけない理由1 「元本が保証されていない」

保険商品の中には元本が保証されている商品もあり、保険料払い込み後の解約時返戻金が確定しているものがあります。

その一方で「外貨建て保険」は、為替の影響を受けたり日本円と外貨に交換するときにも手数料などが発生するため、払い込んだ保険料よりも受け取れる金額が少なくなるというリスクがあり、元本が保証されていないものがほとんどです。

為替が将来的にどうなるかなんて誰にも予想できないため、安易に外貨建ての金融商品を購入してしまうのは辞めた方が良いと思います。

本来、これらの資産を購入するためには、今の自分の金融資産とのバランスを見る慎重さが必要になります。

これらのリスクを顧客へきちんと説明せずに販売している事がトラブルになっているようです。

国民生活センターに報告されたトラブルでは、70代女性の顧客が営業マンに何度も元本保証かどうかを確認したのにも関わらず「元本保証だ。」という説明を受けて契約したケースもあるようです。

悪質な例では、定期預金として預けようとしていた多額の現金を金融機関へ出向いたところ、顧客の意思に反して一部を外貨建て保険として勝手に契約させられて、損失が出ていたというトラブルもあります。

外貨建て保険はリスクがあるという事は少しずつ認識されてきているようではありますが、元本保証と謳った商品であるにも関わらず、そうではない商品を勝手に契約させられるのは如何ともしがたいところです。

買ってはいけない理由2 「保険と資産運用は別物」

外貨建て保険が人気の理由のひとつに、保険と資産運用が同時に出来てお手軽さがあるという点にあります。

投資にはリスクがあるという事は分かりますが、これが「保険商品」という名前に代わるだけでそのリスクは不思議と小さく感じられ、身近なものになります。

この点が保険会社の戦略といえるポイントだとは思いますが、「保険」と「資産運用」は目的が全く異なり点には注意が必要です。

下記は実際に販売されている外貨建て保険の商品の例です。

保険加入時の年齢は35歳となっており、毎月205.50アメリカドル(日本円で約22,400円)を25年間かけて払い込みしていくという外貨建て終身商品です。

この商品の重要な点は、払込期間が25年にならないと、解約返戻金が払込金額に対して低くなるため、損するという事になっています。

この商品を「保険」としての機能で見れば、終身保険があるので人によっては十分かも知れませんが、「資産運用」という視点で見て25年後になってようやくプラスの収益になる事を考えると微妙としか言いようがありません。

例えば掛け捨てタイプの終身保険だと数千円から加入できるので、保険と資産運用は完全に切り離して考える必要があります。

外貨建て保険に加入する事で、実質的に多くの手数料を保険会社に支払っている事になるので、この商品が買ってはいけないと言われる理由のひとつです。

買ってはいけない理由3 「運用利回りが悪い」

外貨建て保険を資産運用として考えた時に実際にどのくらいの利回りになるのかを検証します。

上記の表はとある外貨建て保険の返戻率をまとめたものですが、例えば払込期間3年間の時に解約した場合は、返戻率(支払った金額に対して戻ってくる金額)が65.3%なのに対して、払込期間が長くなればなるほど返戻率も高くなる仕組みになっています。

25年間支払った場合のみ返戻率がようやく102.4%となり、支払った金額以上に受け取れるという事になります。

25年間支払いをした時の返戻率は102.4%を年あたりの運用利回りで考えると、わずか0.096%となります。

全世界株式に投資した時の期待利回りは3~7%といわれているので、それと比較すると外貨建て保険は恐ろしく利回りの低い商品といえます。

例えば、毎月2万円を毎月全世界株式に25年間積み立て投資をして、年間5%の運用利回りが出せたとすると、最終的には約1,200万円程度になります。(アメリカドルで計算すると約110,000ドル)

※毎月2万円を25年間積み立てて、5%の複利で運用した場合

もちろん株式投資の方が外貨建て保険と比べて若干リスクは高くなりますが、保険で無駄な手数料を払う事くらいなら積極的に運用に回した方が将来の資産形成になるといえます。

買ってはいけない理由4 「資金が長期間拘束される」

外貨建て保険を買ってはいけない最大の理由は資金を長期間拘束されてしまう事です。

もちろん外貨建て保険にも途中で解約する事は出来ますが、その時には損をしてしまうような設計になっているケースが多く、すでに加入してしまっている人にとってみればこの点が解約を躊躇う事になるので、資金を人質に取られているのと同じ事です。

「でも保険としての機能はあるから」と言い訳をしたくなりますが、保険の安心感を重視したいのであれば、素直に掛け捨ての保険だけで十分です。

外貨建て保険を始めて数年の間もない期間であれば、思い切って解約して資産運用に回すなどが出来ますが、あと数年で払い込みが終わる人の場合は、最後まで払い込んでしまった方がお得になるケースもあります。

いずれにしても長期間に渡って保険料を払い続けなければいけない商品設計にも多少問題があるように思えます。

なおつん(左)
なおつん

顧客が損をすれば保険会社が儲かるというシンプルな構図です。

まとめ

今回はなぜ外貨建て保険を買ってはいけないのかという点について解説してきました。

これの結論は、保険は掛け捨てにして投資運用は別で行うという事です。

外貨建て保険の商品は様々なタイプの物が誕生しており、非常に複雑になっていますが、営業マンに言いくるめられて、最終的に自分が損をしてしまわないようにしましょう。

このブログでは会社員や学生さんの役に立つ情報や考え方を発信しています。

ぜひ興味があれば別の記事を読んでいただきお役に立てればと思います。

なおつん Lv.若手平社員

30代会社員のなおつんです。
このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。

私は製造業(メーカー)の営業系の部署で働いており、年に数回海外出張もします。

個人投資家として様々な投資案件もチャレンジしてFIREを目指して奮闘中です。
会社員や投資家の方にとって有益な情報を発信しています。

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