レオパレス経営危機 4~6月期で債務超過100億円

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30代会社員のなおつんです。

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今回は「レオパレス」が発表する4~6月期の決算で100億円の債務超過になるという見通しの情報が入りました。

レオパレス問題の概要を取り上げ、住宅を借りている人や大家さんはどんな影響があるのかをまとめました。

ついにレオパレスの決算発表

2018年5月事から住宅の不良工事問題で話題になっている「レオパレス」ですが、2020年9月30日に四半期決算を公開する事が発表されました。

同社は後に説明する不良工事の問題などで収益が急激に悪化し、2020年8月に1,000人を超える希望退職者も出ています。

決算作業に従事する多くの社員が退職した事で2020年の4~6月期の決算発表が遅れに遅れた結果となりました。

レオパレス施工不良とサブリース問題の概要

会社の信用を大きく毀損したレオパレスの2つの問題ついて解説します。

「界壁施工不備」の問題

そもそも「レオパレスがヤバい!」と世間に囁かれ始めたのは、2018年5月に放送された「ガイアの夜明け」で住宅の不良工事による欠陥住宅問題が明るみに出たのがきっかけと言われてます。

施工不良の問題の詳細についてはネットで様々な記事になっていますが、「界壁」とはアパートなどの各部屋を区切る壁をいいます。

出典:レオパレスのホームページ

不備が発覚した物件は壁一面に対して界壁の一部分だけが無くわずかに隙間が出来ていたり、酷いものは界壁の全面が施工されておらず、べニア板一枚のだけの仕切りだけという物件もあるようです。

 

これらの物件は施工事業者によって建築されていますが、レオパレス側は「検査体制の不備」があったと説明しています。

しかし、意図的に施工しないように施工業者へ指示していた可能性もあるとして疑義が持たれています。

 

現在ではこれらの問題をレオパレスの責任として、レオパレスが施工した物件を全て検査し問題があった物件の改修工事を進めています。

2020年8月31日現在の最新データによると、

レオパレス施工棟数:39,085棟
調査判定済み棟数:38,305棟(全体の98%)
明らかな施工不備棟数:13,626棟(全体の34.9%)
改修工事完了棟数:1,055棟(2.7%)

明らかな不備が発覚したのが約35%もあった事に驚きですが、現在までの改修率がわずか3%弱という事にもっと驚きです。

2019年10月末時点のレオパレスの発表によると、全物件の改修工事が終わる予定は2020年12月末の計画となっていましたが、今の進捗状況では期日までに改修作業が終わる見込みはかなり厳しそうです。

 

サブリース契約の問題

「サブリース契約」というのは、不動産事業者が投資家に対して物件を販売する時に「家賃を保証する」という契約を付帯したサービスの事です。

投資家が購入した物件をレオパレスが借り上げて、間接的に入居者に貸し出す事から「サブリース」とうう名前が付いています。

 

レオパレスは投資家に対して「入居者が居なくてもレオパレスが家賃を保証するから、安心して物件を建てましょう(購入しましょう)」という誘い文句でアパートを建てさせた事が問題になっています。

「家賃が保証されているなら大丈夫」と思うかも知れませんが、この契約には大きな落とし穴がありました。

 

銀行から借金をして実際に物件を建てたあと、入居者の転居などで家賃収入が入らなくなるとレオパレスから一方的に家賃の減額が通知されます。

この問題の本質はレオパレスは投資家に対して「家賃を保証する」と言ったのは口約束であり、実際の契約書には「保証する賃料が変わる場合がある」という内容が織り込まれていた事でした。

賃料に関しては契約書に「30年間は保証」と記載されてあっても、途中で減額されていた事例もあるようです。

 

前期の決算から見た経営状況

公開されている最新の決算情報からレオパレスの経営状況を確認していこうと思います。

収益の側面

第47期(2020年3月末)決算時点での情報です。(千万円以下は切り捨て)

売上高:4,335億円(前年同期比14.2%減)
経常損失:△363億円(前年同期比105.1%減)
当期純損失:△802億円(前年同期比16.9%減)

前年から大きく減収減益となっている理由は、先に解説した不良工事による対応で入居率の悪化によるものです。

レオパレスの事業セグメントは「賃貸事業」「開発事業」「シルバー事業」「ホテルリゾート・その他事業」とありますが、一番大きな割合を占めている賃貸事業は売上高ベースで約89%もありますので、今回の問題と社会的信用の失墜が大きなダメージを受けている状況にあります。

財務の側面

財務状況を計るための数値は色々とありますが、特に変化の大きかった「純資産額」と「総資産額」を見ると以下の通りです。

純資産額:15億8,900万円(前年同期は813億3,800万円)
総資産額:1,969億5,300億円(前年同期は2,917億9,000万円)

財務の健全性を表す「自己資本比率」は0.66%と非常に低い数値となっており、前年の決算時点の27.73%から大きく減少しています。

 

約800億円の赤字が利益剰余金(自己資本)に与えた影響が大きく、相対的に自己資本比率が大きく下がった要因になっています。

純資産額がゼロを下回る、つまりマイナスになると「債務超過」となりますが、9月末に発表されるであろう100億円の債務超過はかなり現実的にものになってきています。

レオパレス利用者と大家への影響

今回のこの問題における一番の被害者はレオパレス入居者と投資家である大家さんです。

それぞれどんな影響があるのか、またレオパレスはどのように対応しているのかをまとめました。

入居者への影響

レオパレスは施行不良の物件を順次改修していく事を発表しています。

改修工事中には入居者に一時的に仮住まいへ移動する事を余儀なくされる事があるようです。

当然、仮住まいに係る費用は全額レオパレスが負担する事になっていますが、入居者としては仮住まいで暮らすための最低限の引越しや精神的なストレスがある事は間違いありません。

大家への影響

大家が所有している物件の調査に関してはほとんど終わっていますが、個別に写真等をまとめて報告書を提出する形を取るようです。

改修工事に関しても日程などを協議しながら進めていくとしていますし、発生する費用は全てレオパレスの負担となります。

改修工事が終わった後も入居者が集まるのかが心配ですし、そもそもサブリース問題に関しては決着が付いていなく根が深い問題になります。

まとめ

レオパレスの有価証券報告書によると、創業は1973年8月に「株式会社ミヤマ」として不動産仲介業の営業を開始したのが始まりとされています。

その後、都市型アパートとして「レオパレス21」を販売開始したのが1985年4月であり、そこから現在までに至っています。

最初の創業者はどのような想いでこの会社を始めたかは今は知る由もありませんが、結果的に多くの人を不幸にしてしまった事は事実です。

 

いずれこうなる事が当初から目論んでいた計画ならば、ある意味で辣腕な経営者かも知れませんが、もしそうだったとしたら約47年も経営が続かなかったと考えています。

そうなると事業の始まりは「みんなが喜んでくれる家を提供したい!」「社会に貢献したい!」という創業者の純粋な気持ちがあったのではないかと推測します。

 

「社会的信用=企業の資産」というビジネスの本質がいつの間にかねじ曲がり、利益を追求するだけの企業が一定数出てくることは自然の摂理でしょうか。

今回に件は私も非常に考えされられたニュースです。

 

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ぜひ興味があれば別の記事を読んでいただきお役に立てればと思います。

なおつん Lv.若手平社員

30代会社員のなおつんです。
このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。

私は製造業(メーカー)の営業系の部署で働いており、年に数回海外出張もします。

個人投資家として様々な投資案件もチャレンジしてFIREを目指して奮闘中です。
会社員や投資家の方にとって有益な情報を発信しています。

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