30代会社員のなおつんです。
このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。
今回は資産が6倍になった「ひふみ投信」について特徴やメリット・デメリットを解説します。
私はこのブログで資産運用の実績を公開していますので、興味がある方はぜひ関連記事もご覧ください。
ひふみ投信の概要
「ひふみ投信」とは、レオス・キャピタルワークス株式会社が販売する投資信託の商品名です。
ひふみは「投資の本質」を体現する投資信託として、投資によって社会が活発になり企業が新しい製品やサービスを生み出す原動力になる事を目指すというメッセージが込められているようです。
投資信託の簡単な仕組みは以下の図のようになります。
投資家である皆さんがファンドを購入して、ファンドマネージャーがそのお金を株式などの資産で運用する事で利益を出し、その利益の一部を還元されるという仕組みです。
基本的に投資信託は株式や債券などを運用のプロであるファンドマネージャーがバランスよくミックスしてひとつの投資信託として販売してくれるので、投資初心者には非常に難しい個別の銘柄などの選定をしなくても良く、誰でも手軽に投資はじめられる事から多くの投資家がこれらの商品を購入して資産運用を行っています。
現在日本では約6,000本の投資信託が存在していると言われています。
ひふみ投信は、「日本を根っこから元気にする」というコンセプトで、日本の成長企業の株式に投資をする商品設計となっています。
ひふみ投信のファンドマネージャーが企業へ直接訪問し、業績や数値だけでは見えない部分を徹底的に調査して投資判断をするという姿勢を続けています。
ひふみ投信は「アクティブファンド」
ひふみ投信では、株式・債券・不動産の資産に分散する投資信託ですが、この分散効果により景気の良し悪しによる資産の目減りを限りなく少なくしながら一定のリターンが期待できるように商品設計されています。
また、投資信託には「インデックス型」と「アクティブ型」という大きく2種類に分類されますが、ひふみ投信はアクティブ型と呼ばれる投資信託です。
① 株価指数(日経平均株価やS&P500など)に連動するように運用する
② ファンドマネージャーに支払う信託報酬が低く運用コストが安い
③ 長期的な資産運用に向いている
① インデックス以上の成績を出すように積極的に売買などを行い運用する
② ファンドマネージャーに支払う信託報酬が高めの設定
③ 短期的な売買益を狙う人向き
ひふみ投信はアクティブ型の投資信託なので、ファンドマネージャーの腕次第で成績が良くも悪くもなります。
インデックス型とは違い、ファンドマネージャーの成績が投資家の利益に直結するので、どんなファンドマネージャーが運用をしているという点が重要になってきます。
ひふみワールドという商品ラインナップもある
ひふみ投信以外のラインナップとして「ひふみワールド」という海外の成長企業に投資する投資信託もあります。
この投資信託は「世界にあふれるビックリ!をみつけにいこう」というコンセプトで、2019年10月に運用が開始されています。
ひふみシリーズの特徴として、投資先の企業の財務指標や株価情報などの目に見える情報だけではなく、経営方針や戦略といった数値に表せない部分にも目を向けて実際に会社を訪問するなどの調査を行い投資先を決定するという点です。
ひふみシリーズは「直接販売」と「間接販売」で購入できる
レオス・キャピタルワークス株式会社が運用するひふみシリーズは「直接販売」と「間接販売」によって購入出来ます。
「ひふみ投信」「ひふみワールド」「ひふみらいと」はレオス・キャピタルワークスから直接購入する事ができ、レオス・キャピタルワークスで口座開設をするとこの2種類の投資信託を購入して運用する事が出来ます。
一方で、「ひふみプラス」「ひふみワールド+」「まるごとひふみシリーズ」については銀行や証券会社からこれらの投資信託を購入する事ができます。
また、「ひふみ年金」と「ひふみワールド年金」は、会社員が勤める企業が執り行う確定拠出型年金にて購入する事が可能です。
ひふみシリーズの長期運用で信託報酬の実質割引サービス
レオス・キャピタルワークスから直接購入できる「ひふみ投信」「ひふみワールド」には、「資産形成応援団」という投資信託を長期間保有して運用している人に対して、信託報酬の一部を投資家に還元するというサービスを行っています。

すでに支払った信託報酬が投資家に還元されますが、還元された分は自動的に投資信託の購入資金に充てられて、その分の口数が増えるようになります。
上記のイメージ図にあるように、このサービスは5年以上保有すると還元を受けられることになりますが、還元される金額の簡単な計算式は以下の通りです。
実際の計算式はもう少し細かい計算が入りますが、大枠としては基準価額と保有口数を掛けたものに還元率を掛けて計算されます。
還元率は5年以上の保有で0.2%の還元、10年以上の保有で0.4%の還元となっています。
ひふみ投信で資産が6倍になる!?
ひふみ投信の公式ページには、この投資信託を設定来から購入していると資産が6倍になっているという実績を示しているものがありますが、これが本当なのかを検証していきます。

ひふみ投信は2008年10月に設定されて現在2021年9月まで約13年間も運用されています。
この13年間という期間で日本を代表する株価指数である「TOPIX」と、ひふみ投信の基準価額をヤフーファイナンスで実際に比較したものが以下のグラフです。
ひふみ投信は基準価額が10,000円から約67,000円に上がっているので、約6.7倍にまで資産は増えている事になります。
その一方でTOPIXは同じ期間で867円から2,090円にまで上昇しているので、約2.4倍にまで資産が増えている事になります。
アクティブファンドでありながらインデックスを超える成績を出しているのは優秀なファンドといえます。
ちなみにひふみワールドの成績も比較してみると以下のようになります。
ひふみワールドは対象投資先が海外となっているので、比較対象としているのはアメリカの大手500社の株価指数である「S&P500」です。
ひふみワールドが設定された2019年10月から2021年9月の約2年間において、このファンドは基準価額が10,000円から約16,000円となったので資産が約1.6倍に増加してます。
その一方でS&P500は2,919ドルから4,455ドルにまで上昇しているので、資産が約1.5倍増加していることになります。
このようにひふみシリーズの投資信託は、インデックス型のファンド以上の成績を出している事が分かります。
もちろんこの先もインデックスを上回る成績になるかどうかは分かりませんが、今後も好成績を出し続けられるかどうかはファンドマネージャーの腕に掛かっているという事になります。
ひふみ投信のメリット
ひふみシリーズのメリットは以下の通りになります。
② 現場訪問と調査を実施する事で成長企業を発掘してその企業へ投資が出来る
③ 顔の見える運用でファンドマネージャーが積極的にコミュニケーションをする
④ NISA・つみたてNISAを利用出来る
① ひふみ投信は13年間もの間、インデックスを上回る好成績を出している
レオス・キャピタルワークスの主力商品のひとつである「ひふみ投信」は、設定来から13年間の運用においてターゲットとなる指数のTOPIXを大きく上回る成績を出しています。
ひふみ投信の運用によ、り投資家の資産も増えてレオス・キャピタルワークスの収益も増えるという双方良しのWin-Winの関係となります。
日本の成長企業に投資するひふみ投信だけでなく、海外に投資を行うひふみワールドもインデックスに勝る成績を出しているので、レオス・キャピタルワークスの投資や運用に関する腕や企業の目利きは確かなものだといえます。
② 現場訪問と調査を実施する事で成長企業を発掘してその企業へ投資が出来る
レオス・キャピタルワークスの経営理念である「資本市場を通じて社会に貢献します」を実現するために、ひふみ投信を通じて投資家は成長企業に投資を行う事になり、それらの企業に資金が集まる事で社会が活性化する事が可能となります。
特にレオス・キャピタルワークスのファンドマネージャーは、自ら成長企業を発掘するために現場へ足を運び経営者の話を聞くという事を実践しています。
その結果として、その企業の業績や財務状況だけでは計り知れない企業の実態などを調査し価値のある企業への投資を可能としています。
一般的にはあまり有名ではないけれど、確かに社会に必要とされる企業を発掘するというのは、非常に夢のある投資のスタイルだと思います。
③ 顔の見える運用でファンドマネージャーが積極的にコミュニケーションをする
レオス・キャピタルワークスは投資家に対して積極的なセミナーやイベントを開催しています。
投資家とファンドマネージャーの顔をつなぐ事で投資家の不安を払拭したり、レオス・キャピタルワークスが行っている投資の実績などの報告を聞くことが出来ます。
また、社会科見学というイベントでは、レオス・キャピタルワークスが実際に企業を訪問する時に投資家がその企業の訪問に同行できます。
ひふみ投信を通して実際に投資をする企業の製品やサービスに触れる事でより投資を身近に感じる事が出来るイベントが人気を集めている理由のようです。
④ NISA・つみたてNISAを利用出来る
ひふみシリーズの商品の中には、非課税で運用する事が出来る「NISA」と「つみたてNISA」の制度を利用して行う事が出来る商品が存在します。
NISAとつみたてNISAの制度については、関連記事でも詳しく解説しているので気になる人はご確認ください。
NISAとつみたてNISAが利用できる商品は、レオス・キャピタルワークスの口座開設によって直接購入できる「ひふみ投信」のみです。
また、一般的な銀行や証券会社を通じて購入できる「ひふみプラス」もNISAとつみたてNISAでの運用が可能です。
ひふみ投信のデメリット
ひふみ投信のデメリットは以下の通りになります。
② 今後の長期の運用成績は分からない
③ 顔の見える運用の必要性
① アクティブファンドならではの高めの信託報酬
ひふみシリーズは、アクティブファンドならではの信託報酬の高さがデメリットとしてあります。
近年ではネット証券が多く誕生しているおかげで信託報酬は下がっている傾向にありますが、この費用は投資家が間接的に支払う運用コストとして長期的な運用では成績に大きな影響を与えます。
ひふみ投信の信託報酬は年率0.98%、ひふみワールドは年率1.48%となっており、インデックスファンドが年率0.1%台という事と比較するとかなり高めの設定となっています。
信託報酬が高い商品だとしてもそれを上回るリターンがあれば良いので、ひふみ投信のようなインデックスを上回る成績を出し続けていれば特に問題はありません。
しかし、今後もずっと好成績を上げ続けられるかどうかは分かりませんので、その時に信託報酬の高さをどう考えるかは投資家の判断になります。
② 今後の長期の運用成績は分からない
投資対象としてのインデックスファンドかアクティブファンドかという議論は投資家によって意見が分かれるところではあります。
多くのアクティブファンドはインデックスファンドに成績が負けるという事が言われているので、ひふみシリーズなどのアクティブファンドを選ぶにはそれなりの目利きが必要です。
また、今までは好成績だったとしてもこれからもずっと良い成績を出し続けられるかは分かりません。
アクティブファンドはファンドマネージャーが積極的に運用をしているので、ファンドマネージャーの腕だよりになっている事を考えると、投資初心者は機械的に売買を行うインデックスファンドの方がおすすめできるといえます。
③ 顔の見える運用の必要性
レオス・キャピタルワークスが開催しているセミナーやイベントは投資家にとって嬉しいサービスである事は間違いありません。
ファンドマネージャーから直接話を聞けたり、企業を訪問したりするのは貴重な経験であると言えます。
その一方で投資の一番の目的は「お金を増やす事」なので、これらのセミナーやイベントを開催するにあたり多くのコストが発生している事は無視できません。
これらを開催するためのコストは結果的に投資家が支払う手数料などが元になっているので、エンターテインメントとして楽しむくらいの気持ちが必要です。
個人的には運用コストは徹底的に下げてもらって、運用の成績を出す事に一極集中をしてもらいたいと考えてはいますが、投資家によってはこれらのサービスが重要と考えている人もいるのでこれも考え方次第だと言えます。
まとめ
レオス・キャピタルワークスが販売するひふみシリーズは、直接レオス・キャピタルワークスの口座開設をして購入できる「ひふみ投信」「ひふみワールド」「ひふみらいと」があり、銀行や証券会社を通して購入できるのは、「ひふみブラス」「ひふみワールド+」「まるごとひふみシリーズ」「ひふみ年金シリーズ」があります。
それぞれのファンドにはそれぞれの特徴があり、またレオス・キャピタルワークスではセミナーやイベントを積極的に開催していることから、投資家としては選択肢が増えて嬉しい事ではあります。
その一方で投資の本来の目的を考えると「ひふみシリーズ」に投資をするかどうかは投資家次第という事になります。
気になるかたは「ひふみの公式ホームページ」にて調べてみると良いと思います。
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