30代会社員のなおつんです。
このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。
私は普段は会社員として働きながら、個人投資家としてFIREを目指すべく日々活動をしています。
今回はカーシェア投資が問題になった事を受けて、個人投資家として私はどのように思ったか、さらに投資は全然楽じゃないという話を共有していきます。
カーシェア投資の手口
カーシェア投資の概要ついては別の記事にもしているそちらを見てもらえばと思います。
簡単におさらいすると、投資家に車を購入させて第3者にシェアさせる事で料金をもらい利益を上げてその利益の一部を投資家に還元するという手法です。
このスキーム自体の違法性は無いように思いますが、問題になっているのは、
・市場価格よりも高額で自動車を購入させられている
・そもそも貸し出し(シェアでの運用)の実績すらも無い
・カーシェア投資事業者が一方的に破産申請をする
という事が問題になっていました。
投資家達は最初にローンを組んで自動車を購入していたので、ローンだけが残って毎月支払いをしなければならないため火の車状態になっているとの事です。
2020年11月現在ではカーシェア投資事業者側の弁護士が投資達に説明会を開き、投資家から罵声を浴びせられた事がニュースになっていました。
これが今後は集団訴訟になるのか泣き寝入りなのかは注目の集まるところでありますが、もともと全て仕組まれた罠であった可能性が高いことが指摘されています。
弁護士による説明会では、投資家達は「1か月以上なんも連絡が無いのかよ。お前らは!」や「人としての心は無いのか?」という言葉を発していたようですが、弁護士からも「私たちもお話を聞いたのは、10月の後半で…」という返答がされていました。
この弁護士がグルで真相を全て知っていたかどうかは分かりませんが、カーシェア投資側から雇われている事は確かなので、ある程度のお金は貰っていると思われます。
このスキームが全て金儲けのための投資家への罠だった前提での話になりますが、弁護士をカーシェア投資側の人間として叩く事には少し違和感を感じました。
その理由は「投資は自己責任である事」と「原因は投資スキームを実行した事業者である事」の2つから言えると思います。
荒稼ぎした後は金を使って逃げる
私は法律の専門家では無いので責任の所在などの明言は出来ませんが、いち市民として感情的に訴えるのならば、今回のカーシェア投資において事業者のやり方は酷いと思います。
一般論として投資家に対しての説明責任は事業者の代表が行うべきという気持ちがあります。
責任者は雲隠れして弁護士に代理で説明させるという行為には納得がいかない気持ちもあります。
今となってはカーシェア投資の代表者の所在はもちろん分からなければ、この人が何を考えているかも分かりようがありませんが、代表者は多くのお金を短期間に稼ぎ、そのお金を使って弁護士を雇って自分は逃げるという行為自体は人間の生存本能によるものです。
また金銭的な損得だけを考えれば合理的なのかも知れません。
その一方で弁護士としても、何も知らなかったとはいえ、それなりのお金を貰っていたとすれば自分の名前を売って稼いだという事にもなります。
敗戦処理のような汚れ仕事をしてお金を稼ぐ方法はたくさんありますから、今回の件もそういう事なのでしょう。
お金を稼いでお金を使って逃げる今回の件に関して「悪」かどうかでいえば「悪」と言わざるを得ませんが、悪い意味で賢い事業者である事が想像できます。
騙す奴が悪い。しかし…
今回の事件が良いか悪いかの議論は今後裁判所や世論が判断するとして、投資家側の責任はどうであったかについて考えてみたいと思います。
確かに人を騙してお金を稼ぐ方法は私も賛成はしませんが、投資家はお金を出資するときにどのくらいリスクを理解していたかは疑問が残ります。
「誰でも、簡単に、金儲けが出来る」という謳い文句の投資案件は巷に溢れています。
残念なのはこの甘い話を簡単に信じてしまう投資家にも問題があると私は思っています。
そんな簡単に儲かるのであれば誰でもお金持ちになれる事や、どうしてそんなに高い配当を出せるのかを良く考えれば分かりそうなものですが、それでも騙されてしまう人が一定数いる事には非常に残念です。
この原因はビジネスの仕組みを知らない事もありますが、自分で調べる癖が付いていない事が挙げられます。
今回のカーシェア投資に関していえば、カーシェア投資の収益構造はどうなっているか、どこから利益が出ているか、最悪の場合のリスクはどうなるか、少し調べれば分かる事も多かったはずです。
カーシェア投資は結果として最悪のケースになってしまい、投資家は購入した自動車は返却されずローンの支払いだけ毎月していくという結果になる可能性が非常に高まりました。
騙す奴が悪いのは間違いありません。しかし、自己防衛としてリスクをしっかり把握しておくことも投資家としては必要なスキルです。
投資は自己責任
今回の件の結論としては「投資は自己責任」という事です。
感情的になって弁護士や事業者を叩いたところで、結果はあまり変わりません。(訴訟になれば結果は分かりませんが。)
投資家はリスクの大きさを事前に知っていたか知らなかったは別にして、結果としてお金を失った事になります。
今後、投資家が出来る事といえば集団訴訟という方法がありますが、結果が出るまでに長い時間を要する事と、その間にもローンの支払いが続くということです。
もし訴訟に勝ち取ったとしても、投資したお金がどのくらい保証されるか、どのくらい手間と時間がかかるかを綿密に計算する事になり、場合によっては訴訟をしない方が被害が少ないという判断もあるかも知れません。
さいごに「投資は全然楽じゃない」
一般的に投資は「楽して儲ける」「不労所得」というイメージを持っている人もいます。
しかし、投資案件の調査やリスクとリターンの判断をする事はかなりの手間と時間が掛かるのが事実で、実際はこれらの作業は非常に地味なものです。
最近、私はソーシャルレンディング投資を積極的に行っていますが、何に投資をしてどう収益を出しているのかなどを調べたり、税金を差し引いた後の利回りの計算などをしています。
いつも最悪のケースを想定して投資判断を行うのはもちろんです。
投資は楽じゃないという事を覚えておきましょう。
このブログでは会社員や学生さんの役に立つ情報や考え方を発信しています。
ぜひ興味があれば別の記事を読んでいただきお役に立てればと思います。