30代会社員のなおつんです。
このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。
近年は経済的自由を達成して豊かに暮らす事を目標とした「セミリタイア」や「アーリーリタイア」さらには「FIRE」といった言葉が私の周りでも良く聞かれるようになり、テレビのニュースでも取り上げられるほどです。
これらの生活スタイルは私の周りでも憧れる人や目指している人が増えていると実感していますが、セミリタイアやアーリーリタイアを目指して失敗しないために必要な心構えについて解説していきたいと思います。
私は資産運用の実績を別の記事でも公開しているので、気になる方は関連記事もご覧ください。
セミリタイア(アーリーリタイア)とは
「セミリタイア」や「アーリーリタイア」については多くの人がブログなどで解説しているため、執筆者によっては若干認識が違ってくるようですが、多くの場合は資産運用や投資によってある程度の収益を稼ぎながら自分の好きな事だけをしながら生活をするという生き方の事です。
それぞれの意味の違いはざっと以下のようになります。
・アーリーリタイア:投資の利益だけで生活費を捻出し、早期に会社を退職して生活する生き方
「セミリタイア」については、数千万円の資産の運用をする事で生活費の一部を投資の利益でまかない、足りない分だけは仕事をして給料から補填するという生活方法です。
多くの会社員は生活をしていくために自分の好きではない仕事を続けていたり、さらに嫌な人間関係に悩まされている人も多いと思います。
そのため、給料以外の資産収入などを得る事で自分にストレスのない働き方が出来るというのがセミリタイアの特徴です。
「アーリーリタイア」については、資産運用や投資の利益によって生活費の全てをまかなうことが前提となっており、30~40代のうちに早期退職をすることで会社に依存しない生き方です。
どちらの生活スタイルにおいても、資産運用や投資をしながら、ある程度の「不労所得」を得る事が前提であり、これにより自由な働き方や自由な生き方をしているという事が分かると思います。
ちなみに「FIRE」という言葉も良く聞きますが、これは「Financial Independence Retire Early」の頭文字を取った言葉で、「経済的な自立と早期退職」というセミリタイアやアーリーリタイアなどと同様の意味があります。
セミリタイア(アーリーリタイア)を目指して不幸になる人
「セミリタイア」や「アーリーリタイア」は、会社員の給料に依存することなく、好きな時に好きな事をして生きるという誰もが羨むような生活スタイルですが、大きな落とし穴がある事にも注意しなければいけません。
私の周りでも「セミリタイア」や「アーリーリタイア」などの言葉を聞く機会が多くなり、会社の昼休みには周りの同僚達がこれらの言葉について話しているほど一般的に広まっているんだと思うと驚く事も多いです。
しかし、これらの生活スタイルに憧れて逆に不幸になってしまう人もいるという話も良く聞くため、私の周りの人でそれらに該当しそうな人を何人か紹介していきたいと思います。

会社での昼休みに「セミリタイアは~」とか「○○の株価が~」というは話をしている人が最近は本当に多い事に驚きます。
実例1「セミリタイアを目指している同僚Aさん」
私の会社の同僚のAさんは30代半ばの年齢ですが、昼休みになるとスマホと睨めっこして企業の株価の状況をくまなくチェックしています。
他の同僚と話しているのを良く耳にしますが、「為替が~」「○○の株が調子いい」という話をいつもしています。
その同僚達の話を盗み聴き(席が近いので勝手に聞こえてくる)していると、やはり目標は「FIRE」の達成のために投資を頑張っているとの事のようです。
投資を頑張る事は良い事だと思いますし、好きな事や趣味は人によって様々ですので、お節介な話かもしれませんが、このAさんは投資とギャンブルを同じように考えているフシがあります。
投資においては株価や為替のチャートを見ながら売買を繰り返す事でリスクが非常に高くなり、ギャンブル性が上がる恐れがあり、私はおすすめしていません。
もちろんプロのトレーダーであれば、チャート分析などでそれなりの成果は出せるでしょうが、普通の会社員がプロの投資家を真似してセミリタイアを目指すのは非常に危険だといえます。
セミリタイアやアーリーリタイアを目指すために必要な心構えとしては、様々な資産に分散しながら長期的に投資をしていく事が王道といわれているので、Aさんの投資スタイルが果たしてセミリタイアに結び付くのかどうかは疑問が残るところです。
実例2「セミリタイアを達成したと言っている同僚Bさん」
私の別の部署で働いている同僚のBさんですが、以前このBさんがこっそり私に教えてくれたのは、「実はもう俺はFIREを達成した」という事でした。
Bさんは30代後半くらいの年齢ですが、自称ミニマリストとして家具や家電も最低限の物だけを揃え、出来るだけ無駄なお金を使わずに徹底した支出管理を実施しているようです。
そのため、給料の多くを投資に回して運用し続けた結果、金融資産の収益だけで食べていけるくらいにまでなったそうです。
何とも羨ましい話だとは思いますが、Bさんの話し方や口調などから「本当にFIRE達成したのか?」と疑ってしまったのは事実です。
私は決してBさんを疑っているわけではありませんが、「海外に大きな資産がある」「もう働かなくても良い」という言葉の節々にちょっと怪しい雰囲気がありました。
明確にBさんを疑う根拠はありませんが、本当にFIREを達成したとした場合の、このBさんの注意点は別のところにあります。
それは、仕事に熱が全然入っていないようで、私から見てもBさんがあまり幸福そうに見えないということです。
資産収入がそれなりにあるため、仕事をしなくても生きる事には困らないBさんですが、ミニマリストであるためそれほど趣味も多くなく、他にやる事も無いから働いているといった感じです。
もしかしたら私以外の同僚にも「FIREを達成した」という事を言っていて、それで自分のアイデンティティを保っているのかも知れません。(あくまでも私の推測ですが。)
セミリタイアやアーリーリタイアは達成する事が目的ではなくて、達成した先にどんな生活をしたいのかという具体的な目標が無いために不幸になってしまうというパターンだと言えます。
もともと好きだった趣味をして人生を楽しむだとか、好きな仲間と過ごす事という生きがいを見つけないとセミリタイアを達成しても空虚になってしまうという事です。
実例3「セミリタイアに否定的な同僚Cさん」
同僚のCさんは私とは別の部署で働かれている方ですが、セミリタイアやアーリーリタイアという言葉は知ってはいるものの、これらの生き方について否定的な意見を持っている方です。
数人で会話をしている時に投資や資産運用の話になり、その場にCさんもいたのですが、話を振られたときにCさんが否定的な意見を述べていた事からそういう考え方なのだと判断しました。
生き方についての考え方も人それぞれなので、Cさんを非難する人は私を含めて誰一人いませんでしたが、投資や資産運用については最初から学ばないという姿勢は少しもったいないと感じました。
事実、現在の日本は「老後2000万円問題」や「終身雇用の崩壊」「大企業リストラ」など、未来の生活を脅かすような暗い話題ばかりで投資を実践しないと貧しい老後を迎える事になると言われています。
もちろん、その人の年齢や家族構成、生活スタイルなどによってどの程度のリスクを取って投資が出来るかは千差万別ですので、全ての人がリスク資産を購入すべきだとは私は思いません。
しかし、「良く分からないから」や「損しそうだから」という理由だけで、投資について学ぶことを遠ざけてしまう事は機会損失になっているともいえます。
投資はせずに銀行預金を積み上げていく一見堅実そうなCさんですが、こういった人が投資をするに至るには相当な高いハードルがあります。
もちろんこういった人に対して強く投資をすすめる事は、Cさんにとって非常にお節介な話なので、私も何も言いませんが、将来の事を考えて備えるためには自分で備えるという事が必要になる時代になっています。
実例4「とにかく楽して稼ぎたい知人のDさん」
これは私の知人ですが、とにかく楽に稼げる方法があると信じて疑わないDさんの話です。
行動力はあるほうで、投資セミナーなどにも積極的に参加をして実践しているようです。
実際にどんな投資セミナーに行っているのか話を聞いた事があるのですが、Dさんから詳しく聞いてみると、どうやらFXの自動売買システムを購入して楽に稼げるよ方法を教えてもらったとの事です。
DさんはそのFXの自動売買の仕組みをべた褒めしており、「これで俺もFIREできる!」と息巻いていました。
Dさんとはちょっとした知り合いなので、その後Dさんがどうなったのかは分かりませんが、自動売買を勧める人にとってはDさんみたいな人は良いカモだと思います。
ここでのポイントは一般市民が楽して稼げる方法は決して無いという事です。本当に存在したとしても私たち庶民には絶対にそういう情報は回って来ません。
これらの手口にハマってしまうと、騙されたと気付くまでの時間や投資したお金を失ってしまう事になるので、セミリタイアやアーリーリタイアからはさらに遠のいてしまう事になります。
「投資や資産運用が必要な時代」という社会的なムードが盛り上がれば上がるほど、投資詐欺や怪しい商品が生まれているのも事実で、一定数の割合で騙される人もいます。
重要な事は、これらのアンテナを広く持ち自分で勉強し続ける事だと思います。
実例5「銀行員の友達に言われるがままに投資信託を購入した知人のEさん」
Eさんは20代の若い私の知人の男性の話ですが、Eさんの友人が銀行に勤めているという事で、最近その友人に勧められるがままに投資信託を購入したようです。
誤解の無いように初めに伝えておきますが、Eさん本人は非常に満足しているようですし、何度か言っているように考え方は人それぞれなので、私は余計な口出しはしていませんし、否定的な意見も言っていません。
Eさんが満足していた理由を聞くと、友人の銀行員の話を聞いて「目から鱗が落ちた」ようです。
その友人の話の内容とはどういうものだったのかをEさんに聞いてみたのですが、「銀行預金は金利が低く、将来的にはインフレによって資産が目減りする」「日本だけではなく、世界中に分散して投資をする事」「長期間運用する事で複利効果が期待できる」というような話をされたようです。
その後にその友人から投資信託の購入を勧められて購入に至ったそうです。
たしかにその銀行員の言っている事はどれも的を得ているなと感じました。
金融庁も投資を行うにために国民に推奨している「長期・分散・積立」という投資の手法を分かりやすく話していたのだと推測できます。
Eさんがセミリタイアやアーリーリタイアを目指しているかどうかまでは分かりませんが、友人の銀行員の話を鵜呑みにしてその場ですぐに投資信託を契約してしまった事は注意が必要です。
銀行や証券会社などの窓口で販売している金融商品は、売買時の手数料が高いものが多く、長期投資には向かない商品も多く存在します。
実際に窓口で販売されている商品と全く同じ商品が、ネット証券では売買手数料ゼロで購入出来たりします。
銀行の窓口だと丁寧に説明してくれるため、安心感があるなどのメリットはあるものの、資産運用という点に関してはネット証券の方が手数料が安く長期的にパフォーマンスが高いものが多いのが実態です。
なぜなら銀行の窓口で支払う手数料は、その銀行員の人件費であったり管理費となっています。少し学べば同じ商品がネットでも購入できることに気付けます。
Eさんの場合はその銀行員が友人だったということもあり、無下に断る事が出来なかったかもしれませんが、最終的に自分の老後などの資産を長期で預ける事を考えれば、もう少し他の選択肢も検討してみる手はありそうです。
セミリタイア(アーリーリタイア)に憧れる人が増加中
前項で紹介したように、私の周りでは投資に興味を持っている人やセミリタイアを目指しながらもちょっと間違った方向に行きそうな人もいます。
ちなみに今回紹介した人達の話は、私が本人に直接聞いた話もそうですが、数人の雑談の中でたまたまそういう話になったという例がほとんどなので、本当に多くの人が興味関心ある話題なんだなと改めて感じました。
繰り返しになりますが、本人が満足しているのであれば何も言う必要もないし、投資や資産運用は年齢や家族構成、さらにはその人の考え方があるので、そこは人それぞれ違いがあっても良いと思います。
その人にダメ出しをする事でその人との関係性が悪くなる事の方がデメリットとして多いので、そっとしておいてあげて、その人を反面教師として見ながら自分の方向性を探るのが賢い方法だという事です。

日々勉強しながら、「人の振り見て我が振り直せ」という事が姿勢が重要ですね。
セミリタイア(アーリーリタイア)は他人が決めた生き方でしかない
「セミリタイヤ」や「アーリーリタイア」という考え方はもとともアメリカが発祥だといわれており、日本でも少しずつこの考えが広まり近年ではこれを目指す人が急増してきました。
これらの考え方や生活スタイルに憧れる人がこれからも増えていくと想像出来ますが、結局のとろこれらは「誰かが決めた生き方でしかない」という事は覚えていた方が良いと思います。
セミリタイアを達成し、ほとんど働かなくても生きていける生活が出来たとしても、達成した瞬間に人生の目標を失い不幸になる人もいるようです。
当然、セミリタイアを達成出来れば会社を辞めて、自由な生活が待っているかも知れませんが、一日中家でゴロゴロする生活になってしまうとすぐに飽きてしまい、社会から置いて行かれるような感覚になるそうです。
セミリタイアの先にどんな人生を歩みたいのか、どんなことをしたいのか、自分の生き方は自分自身で決めるという事が重要だと感じます。

過去に私も転職しようと一時的に無職だった時は、半年間は毎日暇で死にそうな経験をしました。
このブログでは会社員や学生さんの役に立つ情報や考え方を発信しています。
ぜひ興味があれば別の記事を読んでいただきお役に立てればと思います。