30代会社員のなおつんです。
このブログでは30代会社員の悩みを同じ会社員へ向け共有し、今日よりも明日へ一歩前進できるような記事を書いています。
私はFIREを目指して「生活費の節約」「資産運用」「副業」など自分の出来る限りの事はやっています。
今回はそんなFIREを目指す人に対して伝えたいこと3つを要点に解説するので、FIREを目指している人やこれから目指そうと考えている人にとって少しでもお役に立てればと思います。
FIREとは何か?
そもそもFIREとは何なのかというと、「Financial Independence and Retire Early」の頭文字を取ったもので、「経済的な自由と労働者からの早期離脱」という意味があります。
つまり会社で一生懸命働かなくても、資産運用によって収益を得る事によって生活が成り立っている状態の事を言います。
こういう事をいうと「なんか怪しい事してるんでは?」と疑いたくなりますが、FIREを目指す事は割と真っ当な手段だと言えますし、実際この状態にするには数十年の長い年月が必要となるため、俗にいう詐欺のような商売でも楽して稼げるという事もありません。
私もFIREを目指して日々頑張っており、私の成績は別の記事でも公開しています。
FIREを目指す時に大切な事3つ
FIREについてはネットで調べれば色々な人が解説しているので、ここでの解説は簡単にしておいて実際に私が取り組んでみて思った事や気を付けるポイントを3つ解説していきます。
次に解説するポイントは実際に私が感じた事でもありますが、私の同僚でもFIREを目指していると自負している人がいて、私がその人を俯瞰して見た時に思った事も書きます。
「FIRE達成=絶対的な幸福」ではない
FIREを達成する事によって得られる最大のメリットは経済的な安定です。
毎日会社で嫌な上司に従う必要もありませんし、嫌な仕事をする必要もありません。
金融資産から得られる収益の範囲であれば、好きな時に好きな事をして毎日過ごすことが出来ますので、ストレスが一気に無くなり絶対的な生活の安心感が生まれます。
でもよく考えてみると仕事をしないで生活出来てしまうという事は、自分の好きな事に一生懸命取り組めると同時に、自分は何者でもないという無力感も沸いてきます。
人生をかけてやりたい事がある人はそれに全神経を集中させて取り組む事が出来ますが、多くの人は「仕事しないで毎日家でゴロゴロ出来るなんて最高の生活だ!」という幻想を抱いていると思います。
毎日働かないでゴロゴロするだけで年齢を重ねていく事が本当に豊かな人生かどうかは自分自身と向き合ってしっかり考えておいた方が良いと思います。
私はとある理由で半年ほど無職だった時期がありますが、半年も経つと暇すぎて頭がおかしくなりそうな経験をしました。
「働かなくても良い」というのは非常に魅力的な言葉ですが、絶対的な幸福を得るためには「自分が本当にやりたい事」をしている時だと思います。
人によっては仕事が手につかなくなる
資産運用や投資を長くやっている人であれば気付く事実ですが、会社からもらえる給料と毎年少しづつ上がる昇給の金額よりも、資産運用によって得られる収益率の方が圧倒的に大きい時があります。
勤める会社の規模にもよりますが、会社員の平均の基本給は毎年1~3%程度上昇しているようです。
しかし、堅実な資産運用であれば配当金などで3~5%の運用成績を狙うのは全然難しい事ではなく、つまり汗水垂らして働いて得られた給料の増額分よりも、何もしないで資産運用をした方が効率が良い事になります。
私がこの事実を知った時、一生懸命仕事する事が馬鹿らしくなって目の前の仕事が全然手につかなくなったことがあります。
「仕事は暇つぶし」と半分割り切ってやることで克服が出来ましたが、FIREを目指している私の同僚は今まさに無気力状態です。
在宅勤務も導入されてからは家にいる時間が長くなっているので、その同僚はほとんど仕事は手についていない状況で、時々私が連絡をしても反応が遅くやる気が出ていない人もいます。
恐らく頭の中は資産運用とFIREの事でいっぱいなんだと想像出来ますが、働く事が馬鹿になってくる感覚を上手く克服していく事が必要です。
何故ならFIREを目指すために必要な資産形成の原資は多くは「給料」だからです。
日本の会社員は欧米と違い、仕事が成果が出せない社員でもある程度の給料は保証されているので、一生懸命やってもやらなくてもほとんど給料は同じなので、この感覚や気持ちは痛いほど理解出来ますが、この給料から生活費を節約してそこから可能な限り投資に回す事でFIRE達成に近づく事が出来ます。
FIREを達成するための心理的なハードルを乗り越えてこそ豊かな人生が送れるのだと思います。
中にはFIRE向きでない人もいる
FIREを達成するために自分自身にかなり厳しい生活を強いる人もいるようです。
FIREを達成している状況とは、金融資産から生み出される収益だけで生活する事ですから、金融資産が多ければ多いほど、また、生活費が低ければ低いほど達成までのスピードが早くなります。
分かりやすいように2人のFIRE達成した人を例に解説します。
上のAさんもBさんもFIREを達成して働かなくても生活が成り立っている人達ですが、Aさんの資産1億円に比べてBさんは5,500万円の資産でもFIREを達成出来ています。
この理由はBさんの方がAさんよりも年間生活費が50万円も安いため少ない資産でもFIREが達成出来ている事になります。
要するにFIREを達成するのであれば、入金力を上げるために金融資産の額を上げるのか、生活費を下げるのかで達成するスピードが大きく変わります。
数千万円の資産を作るにはかなりの時間が掛かりますから、かなり無理をして働きながら一方では最低限度の生活を何十年も続けてようやくFIREを達成出来るという人もいるかも知れません。
人生の中でも特に青春を謳歌できる20~30代にそこまで苦しい生活をしてまでFIRE達成を目指すべきかどうかは良く考えた方が良いかも知れません。
それよりも今しかできない事をやって人生を送る方が幸福な人もいるので、FIREは全ての人に向いている手段ではありませんし、定年してからお金だけ余ってしまうのは本末転倒ですからね。
私は生活費を抑えながらFIREを達成を目指していますが、そこまで無理して節約はしていません。
時には自分にご褒美を上げたり仲の良い人と過ごす時間を大切にするためにお金を使う事の方が良い場合もあります。
それでもFIREを目指す
今の日本は長期デフレで経済成長もほとんど止まっている状態です。
そんな時なのにも関わらず「少子高齢化」や「老後破産」などの未来が暗いニュースばかりで、自分で将来に備えなさいというのが世間の空気ですので、なんだかんだで自分で何とかしなければいけないのが現状です。
それであれば自分で出来る事を最大限やる方が安心ですし、その方法としてFIRE達成を目指すのが良いと思います。
定年になって資産が全く無ければ、かなり辛い老後人生を送る事になるか、体が動かなくなるまで働く必要があるかも知れないと考えるとゾッとします。
人によっては家や車のローンがキツかったり子育てでお金も掛かり、なかなか資産形成が始められない人もいると思うので、多くの人は定年までにFIREを達成する事は難しいと思います。
私自身も2021年3月の時点でのFIRE達成率は10%を超えたところですので、まだまだ道のりは長く今の生活を続けたとしてもFIRE達成出来るのが50代になる予定です。
人生は何があるか分かりませんので、達成がもっと遅くなるかも知れませんし、大きな出費があってFIRE達成を諦める事になるかも知れませんが、現在のたった10%のFIRE達成率でも精神的にはかなりの安心材料です。
上の図でいうFIRE達成率の10%とは、つまり1か月のうち2日間は働かなくても生活費を自動的に稼いでくれる状態です。
会社員はだいたいひと月で22日間くらいは勤務しますが、22日の10%は2日間です。実際に会社を2日間休むわけではありませんが、もし休んだとしても今の生活を維持できるという安心感はかなり大きいです。
また、最近気づいた事なのですが、上司や同僚から良い評価を得るための無駄な気遣いや努力をしなくても良いようになった気がする事もメリットです。
職場で傍若無人に振る舞うわけでは無く、必要以上に周りの評価を気にしなくて良いという事です。
その理由はもちろんFIREによって生活の一部がすでに成り立っているので、会社で変に片意地を張らずに過ごせているようになったためです。
とにかく続ける事。一発逆転は無い。
私はFIREを達成するために毎月の給料から米国ETF、NISA、投資信託、企業型DCなどの金融資産を買付けしています。
FIRE達成を目指すために生活費は最低限にしていますし、ボーナスも全てこれらの資産の買付けに使っています。
FIREと聞くと「不労所得」「経済的自由」など華やかなイメージがありますが、実際は毎月コツコツと資産を買い付けるかなり地味な作業です。
作業と言っても自動で積み立ててくれるものやインターネット上で完結するものばかりなので、手間はほとんどありませんが、それでもやってみると楽しさは皆無です。
また、資産が着実に増えていけば良いですが時には株価の暴落によって大打撃を受ける事もあり精神的に厳しい事も体験する事もあります。
これらのリスクは長期・分散・積立でかなり低減できますが、資産運用を始めたばかりの初心者の方は慣れるまで時間が掛かると思います。
さらには、これらの地味な作業に耐えられず「もっと稼ぎたい!」と言ってハイリスクな資金を投入して大損する人もいます。
FIREを目指す人に知っておいてもらいたいのは「一発逆転は無い」という事です。
インターネットの広告では「すぐに稼げる」とか「誰でも出来る」とかという誘い文句が良く出ていますが、これらの大抵は集客のための手法です。
FIREを本気で達成するには相当の覚悟と忍耐力が必要になるのです。
まとめ
FIRE達成は決して楽な道ではありませんが、習慣化してしまえばそこまでの苦行でもありません。
むしろFIREから得られる精神的な余裕のメリットの方が圧倒的に大きく、これが私がFIRE達成に向けて資産運用を続ける理由です。
別の記事では私の資産運用の成績とFIRE達成率を毎月更新しているので参考にしてください。
このブログでは会社員や学生さんの役に立つ情報や考え方を発信しています。
ぜひ興味があれば別の記事を読んでいただきお役に立てればと思います。