2025年に入り、楽天・米国高配当株式インデックス・ファンド(楽天SCHD)の分配金が「減配」したという報道に多くの投資家がざわつきました。
特に、安定した配当を目当てに楽天SCHDを購入した人にとって、このニュースは気がかりだったはずです。
しかし、「減配=悪」ではありません。本記事では、楽天SCHDが減配した背景と、それでも大丈夫だと考える理由を詳しく解説します。
これからも長期保有を考える方にとって、冷静に判断する材料になれば幸いです。
なぜ楽天SCHDが減配したのか?
まず最初に押さえておきたいのは、楽天SCHDの分配金は運用成績や市場環境に応じて変動するという点です。
今回の減配は、米国の金利変動や企業収益の調整によって、ETF本体(SCHD)の配当が一時的に下がったことが影響しています。
- 2024年後半〜2025年初頭にかけて、米国の景気後退懸念が拡大
- 一部の高配当銘柄が減配や株価下落の影響を受けた
- SCHD自体の分配水準もやや下がり、それに準拠する楽天SCHDも減配
詳細は、以下の記事でも扱っています:
▶楽天SCHDの仕組みと魅力を徹底解説
そもそも「減配」は一時的なもの
米国株式市場における減配は、一時的な企業業績の落ち込みや政策金利の影響によるものであり、今後の経済回復に伴って回復する可能性も高いです。
また、楽天SCHDのベースとなっているETF「SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)」は、連続増配・安定配当企業を厳選して構成されています。
一時的に配当が減ったとしても、その構成銘柄の本質的な強さが揺らいでいるわけではありません。
長期投資の視点では「むしろ買い場」?
減配をきっかけに価格が一時的に下がったことで、配当利回りが相対的に上昇し、新規購入者にとっては「買い場」とも考えられます。
- 将来の回復を見込んで、割安に仕込むチャンス
- 分配金よりも「トータルリターン」で見るべき時期
- 積立投資による平均購入単価の低下
なお、長期的な視点での投資戦略については以下の記事でも紹介しています:
▶高配当株でFIREは実現できるのか?
分配金ではなく「資産成長」で見る
投資信託やETFは、分配金だけで評価するのではなく、基準価額(株価)を含めた「トータルリターン」で判断することが重要です。
楽天SCHDも、価格の上昇と分配金の合計で資産形成を目指す商品です。
減配したとしても、将来的な値上がりや再増配の可能性を含めて、冷静に判断することが大切です。
今後の見通しと投資判断
楽天SCHDが減配したとはいえ、以下の点から、筆者は引き続き長期投資に値するファンドだと考えています。
- 構成銘柄の質が高く、財務健全性も高い
- 米国経済が回復すれば分配金も再び増加する可能性
- 信託報酬が非常に低く、コスト面で優位
- 為替影響を分散できる長期積立型の運用に適している
まとめ:減配は一時的、焦らずコツコツが正解
楽天SCHDの減配はたしかに気になるニュースでしたが、投資判断を左右するような決定的な悪材料ではありません。
大事なのは、短期の配当に一喜一憂せず、長期の視点で冷静に判断することです。
「配当が減ったから売る」のではなく、「配当が減った今こそ買い増す」――そんな長期投資家こそ、時間と複利の力を最大限に活かすことができるのです。
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