全世界レバナスファンド誕生|世界株を“2倍”で狙う新時代のレバレッジ投資

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全世界レバナスファンド誕生|世界株を“2倍”で狙う新時代のレバレッジ投資

 

従来、レバレッジ投資といえばNASDAQ100を対象とした「レバナス」が圧倒的に人気でした。しかし2025年、ついに世界株全体の動きを対象にした新ジャンル――「全世界レバナスファンド」が登場し、投資家の選択肢が大きく広がりました。本記事では、その誕生の背景、仕組み、メリット・デメリット、他のレバレッジ型との違い、そして具体的な活用例までをわかりやすく解説します。

なお、レバレッジ投信の基礎知識が不安な人は、先にこちらの記事も読んでおくと理解しやすくなります:レバレッジ投資信託の仕組みとリスク

1. 全世界レバナスとは? まずは特徴を簡単に整理

全世界レバナスファンドとは、世界株式指数(MSCI ACWI、オールカントリーなど)の日次値動きにレバレッジをかけ、2倍程度のリターンを目指す商品です。レバナス(NASDAQ100 × レバレッジ)がセクター特化型だったのに対し、全世界レバナスは「地域・セクターを広く分散したうえでレバレッジをかける」という構造を持っています。

世界株を対象にするため、米国だけでなく欧州、日本、新興国まで含め、幅広い地域の成長を取り込める点が最大の特徴です。

2. 誕生の背景 — レバレッジ需要の拡大と“米国依存”への懸念

レバナス人気が高まった一方で、投資家の間では次のような声も増えていました。

  • 米国1国への集中はリスクが大きいのでは?
  • 世界の構造変化に広く乗りたい
  • レバレッジの魅力は維持しつつ、分散を強めたい

特に2020年代後半は「インド・東南アジアの成長」「欧州の再投資戦略」「日本株の復活」など、地政学・経済環境の変化が大きく、米国一強の構造が相対的に揺らいだ時期でもありました。こうした流れの中で、運用会社が“分散 × レバレッジ”というニーズを読み取り、新ジャンルとして全世界レバナスファンドを投入した――という背景があります。

3. 全世界レバナスの仕組み — 日次リセットと複利の影響

レバレッジ型商品の本質は、指数先物やスワップを活用して「日々の値動きの○倍」を実現する点にあります。ここで重要なのは「日次で倍率を維持する」仕組みです。

指数が上昇し続ける局面では複利効果によって高いパフォーマンスを生みますが、乱高下が続く相場では「ボラティリティ・ドラッグ」が発生し、実質リターンが押し下げられる可能性があります。

◆ レバレッジ商品は“長期なら必ず強い”わけではない

この仕組みを誤解すると、「世界全体なら右肩上がり=レバレッジをかければ自然と資産は増える」という誤ったイメージを持ってしまいます。レバレッジ商品はあくまで短中期での期待値が高い商品であり、「長期での低ボラティリティ相場」という特定条件下でのみ強さを発揮するものです。

4. メリット — 全世界レバナスで期待できる効果

  • 地域・セクターの幅広い分散により、特定地域の急落リスクに強い
  • 世界株の成長を“2倍取り”できるため、上昇相場での利益幅が大きい
  • 米国集中のレバナスよりポートフォリオを組みやすい
  • 少額の比率投入で全体のリターンを押し上げられる

5. デメリット — 万能ではない。リスクと弱点もしっかり理解

全世界レバナスにも明確な弱点があります。

  • 乱高下相場ではボラティリティ・ドラッグでリターンが毀損しやすい
  • レバナスより上昇力が穏やか(世界株はNASDAQ100より値動きが小さいため)
  • 信託報酬・デリバティブコストが高く、長期運用で効いてくる
  • レバレッジ倍率は日次で維持されるため、長期は想定外のブレが起こる

こうした構造はレバレッジ投信全般に共通するため、より深掘りしたい人はレバレッジ・オールカントリーの解説も参考になります。

6. 他のレバレッジ商品との違い

全世界レバナスと比較されやすい主な商品は以下の通りです。

◆ レバナス(NASDAQ100 × 2)

・値動きが大きく短期の爆発力は圧倒的
・ただし米国ハイテク集中のため、分散は弱い

◆ レバカン(オールカントリー × レバレッジ)

・実質的に近い商品だが、指数やレバレッジ倍率の維持方法が異なる場合がある
・信託報酬やデリバティブコストも商品ごとに差がある

商品間の違いを比較したい場合は、投資家の間で人気を集めた分析記事であるSCHD関連の記事も参考になります。

7. 投資戦略の例 — 全世界レバナスをどう使うか?

全世界レバナスをメイン資産に据えるのは推奨されません。代わりに以下のような「サテライト運用」が現実的です。

◆(例)バランス型ポートフォリオ

  • コア資産 70〜85%:オルカンやS&P500など低コストインデックス
  • サテライト 15〜30%:全世界レバナス

こうすることで、資産全体のリスクは抑えつつ、上昇相場でのリターンを強化できます。暴落局面で買い増しする戦略も効果的です。

◆ 積立運用はどうか?

積立はメリットもありますが、乱高下の多い時期にはリターンが伸びにくくなる可能性があります。ルールを決めて機械的に積み立てるか、相場の方向を見ながら金額調整する方式が現実的です。

8. 注意点 — コスト・税金・暴落時の挙動

全世界レバナスはレバレッジ維持コスト(デリバティブコスト)が積み上がりやすく、信託報酬も高めに設定されています。さらに暴落局面では指数以上に急落するため、下落幅は必ず想定しておく必要があります。

9. まとめ — 全世界レバナスは「攻めの選択肢」、ただし知識が必須

全世界レバナスファンドは、世界経済の成長をレバレッジで取れる魅力的な投資商品です。しかし、分散が強くてもレバレッジ商品のリスクが薄まるわけではありません。適切な比率、明確なルール、そして仕組みの正しい理解があって初めて“武器になる”商品です。

もしあなたが「世界の成長を2倍で取りに行きたい」「レバナスだけでは偏りが気になる」というタイプなら、全世界レバナスという新しい選択肢は強力なサテライトとなり得ます。

GPTおまかせさん

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