「株だけじゃなくて債券も投資した方がいいと聞くけど、どんな商品を選べばいいの？」
そんな疑問を抱える投資初心者に注目されているのが債券ETFです。債券ETFは株式とは異なる値動きをするため、ポートフォリオ全体のリスクを下げる重要な役割を果たします。
この記事では債券ETFの仕組みや魅力、初心者が知っておきたい注意点、注目の銘柄まで徹底的に解説します。
債券ETFとは？仕組みを簡単に解説
債券ETFとは、国債や社債など債券に投資するETF（上場投資信託）のことです。
例えば、米国の10年国債や日本の国債、企業の社債などをまとめてパッケージにし、それを株式のように証券取引所で売買できるようにしたのが債券ETFです。
主な特徴は：
- 証券取引所でリアルタイムに売買できる
- 少額で分散投資が可能
- 配当金（利子収入）が定期的に得られる商品も多い
債券ETFのメリット
株式とは異なる値動きでリスク分散
債券は株式に比べて値動きが穏やかです。株式市場が下落している局面でも債券は堅調に推移することが多いため、ポートフォリオ全体のリスクを抑える役割を果たします。
少額から分散投資できる
個人が直接債券を買う場合、高額な資金が必要になることも。しかし債券ETFなら1万円程度から投資可能です。
流動性が高い
ETFなので、株式と同様に証券取引所でいつでも売買できます。従来の投資信託に比べ、流動性が高いのが魅力です。
配当金（利子収入）が期待できる
多くの債券ETFは、保有する債券の利子を投資家に分配します。安定した収入を求める投資家に人気の理由です。
債券ETFのデメリット
金利変動による価格リスク
債券は金利が上昇すると価格が下落します。特に長期債に投資するETFは金利変動に敏感です。
2022年からの世界的な金利上昇で多くの債券ETFが値下がりしました。
為替リスク
米国債ETFなど海外債券に投資する商品は為替リスクも抱えます。円高になると、ドル建て資産の評価額が下がるため注意が必要です。
分配金の減少リスク
金利が低下した場合、分配金が減少する可能性があります。安定収入を期待している人は要注意です。
初心者におすすめの債券ETF
具体的に、初心者でも購入しやすい人気の債券ETFをいくつか紹介します。
iShares 米国国債 7-10年 ETF（IEF）
米国の中期国債に投資するETF。安定性と利回りのバランスが魅力です。
iShares 米国総合債券市場 ETF（AGG）
米国の国債や社債、住宅ローン債券など幅広い債券に分散投資できる総合型ETF。
バンガード・米国トータル債券市場ETF（BND）
AGGと同様に幅広い米国債券市場に投資。低コストで初心者にも人気です。
国内債券ETFも視野に入れる
為替リスクを避けたいなら、日本国債を投資対象としたETFも選択肢です。信託報酬は低いものの、利回りは非常に低水準である点には注意が必要です。
債券ETFを活用するポイント
資産配分を考える
株式100％のポートフォリオはリターンが大きい半面、暴落時のリスクも大きいです。
債券ETFを一定割合組み込むことで、リスクとリターンのバランスを整えることができます。
金利動向を常にチェックする
債券投資は金利に大きく左右されます。米国の利上げや日本の金融政策転換など、金利動向には敏感になる必要があります。
為替リスク対策を考える
米国債ETFなど海外債券に投資する場合、為替ヘッジの有無や為替動向も考慮して投資を行いましょう。
まとめ｜債券ETFは長期投資の心強い味方
債券ETFは、株式だけではカバーできないリスク分散の役割を果たす、非常に有効な投資手段です。
特に2024年以降、金利動向が大きく注目される中で、債券ETFの選び方がますます重要になってきます。
「守り」を意識した資産運用をしたい人は、ぜひ債券ETFの活用を検討してみてください！