「株価は高すぎ?それとも割安?」――
投資家にとって永遠のテーマともいえる“市場の価値判断”。
2025年の今、米国・日本株ともに大きく動いており、市場参加者の意識も変わりつつあります。
この記事では、株式市場価値を見極めるための主要指標から、2025年注目の銘柄評価までを解説し、「今から投資しても大丈夫か?」に答えていきます。
1.株式市場価値をどう見ればいいのか?基本指標の整理
まずは“価値判断の基準”となる以下3つの指標を確認しましょう:
- PER(株価収益率):株価÷1株利益。市場平均より低ければ割安、高ければ割高。
- PBR(株価純資産倍率):株価÷1株純資産。「資産に対して今の株価は高いか?」を示す。
- 配当利回り:1株あたり配当÷株価。高いほど“インカム投資”に有利。
2025年現在は、米国株はPER20〜25倍、日本株はPER12〜15倍が平均域とされています。
2.近年での変化:金利、インフレ、地政学リスクの影響
直近では下記要因が市場価値に影響を与えています:
- 金利上昇→債券との競合が激化し、PER圧縮圧力が増加
- インフレ抑制→企業の利益マージンに変動を及ぼす
- 地政学リスク→不確実性が増し、安全資産へ資金移動
こうした環境下で、PERやPBRだけで価値判断するのは危険です。企業の収益力や成長性を加味する必要があります。
3.特に注視したいセクター・銘柄の価値評価
2025年において注目されるセクターと価値指標は以下の通りです:
- 生成AI関連:PERはやや高めでも、長期成長性に期待(NVIDIAなど)。
- ESG・再エネ銘柄:配当よりも長期成長を重視。PBRより期待EPS成長性が鍵。
- インカム重視セクター(通信・公益事業):安定配当利回りとPBR低めが魅力。
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4.2025年の「割安感がある日本株」をどう見つける?
日本株の中には、PBR1倍割れでもしっかり配当を出し続ける隠れ優良株が存在します。
背景としては、円安による輸出企業の好調や、岸田政権による株主還元の圧力強化が挙げられます。
代表的なテーマ株:
- 半導体製造装置(東京エレクトロンなど)
- インフラ関連(JR, 伊藤忠など高配当銘柄)
- 金融株(高配当+バランス評価)
5.長期投資家向け:市場価値と投資判断の擦り合わせ方
- 自身の目標とリスク許容度を整理:PERや配当利回りだけでなく、自分の投資目的に合うかを考える。
- 分散投資を意識:日本・米国・新興国株をバランスよく保有。
- 割安感がある分野への積立”小口投資”:PERや配当利回りの低い分野へ積立投資を検討。
- 定期的に見直し:金利・インフレ・地政学の影響は定期チェックが必須。
6.まとめ:2025年の株式市場価値判断で意識すべきポイント
・PER・PBR・配当利回りはわかりやすい指標だが、それだけで投資判断するのは不十分。
・世界的な環境変化(金利・インフレ・地政学)を加味する必要がある。
・注目セクターには“生成AI”“グリーン投資”“高配当株”などがあり、それぞれ適切な評価軸が異なる。
市場価値を見極めるためには「企業価値を多面的に分析する視点」が重要です。
ご自分の投資スタイルに合わせて、賢く・冷静に資産形成を進めていきましょう!
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