米国高配当ETF「SCHD」に連動する投資信託として、楽天SCHDとSBI SCHDが注目を集めています。どちらも新NISA対応で人気ですが、実は運用方針やコスト、分配金の考え方に違いがあります。
この記事では、2025年最新情報をもとに、両ファンドの違いを徹底比較し、投資家目線での選び方を解説します。
基本情報の比較
項目 | 楽天SCHD | SBI SCHD |
---|---|---|
設定日 | 2020年9月27日 | 2024年12月20日 |
純資産額(2025年7月) | 1,624億円 | 1,468億円 |
分配月 | 2月・5月・8月・11月 | 3月・6月・9月・12月 |
初回分配金 | 85円/1万口 | 62円/1万口 |
分配月が異なるため、両方を組み合わせることで毎月分配も可能です。
信託報酬と実質コスト
- 楽天SCHD:0.1238%
- SBI SCHD:0.1227%(さらに年率0.022%のポイント還元あり)
ポイント還元を考慮すると、SBI SCHDの実質コストは約0.1007%となり、楽天よりも有利です。
NISA対応と使いやすさ
- 楽天証券:2025年6月よりNISA口座での分配金コース変更が可能に
- SBI証券:以前から分配金コース変更に対応
両社とも「分配金自動振込サービス」に対応しており、利便性はほぼ同等です。
分配方針の違い
楽天SCHD
収益調整金を活用し、積極的な分配を実施。初回分配金のうち約30円は収益調整金から支払われました。
SBI SCHD
収益調整金は使わず、実際の配当収益のみで分配。基準価格の安定性を重視する慎重な運用方針です。
どちらを選ぶべきか?
- コスト重視:ポイント還元込みで実質コストが低いSBI SCHD
- 分配金重視:初回分配金が高く、積極配当の楽天SCHD
- 安定性重視:収益調整金を使わないSBI SCHD
どちらも新NISAの成長投資枠で購入可能。長期投資においては、信託報酬の差や分配方針が将来のリターンに影響するため、自分の投資スタイルに合った選択が重要です。
まとめ
楽天SCHDとSBI SCHDは、同じSCHDに投資するファンドですが、分配方針・コスト・運用姿勢に違いがあります。
どちらも魅力的な選択肢ですが、以下のように使い分けるのがおすすめです:
- 毎月分配を狙うなら両方を組み合わせる
- 分配金を生活費に充てたいなら楽天SCHD
- 資産成長を重視するならSBI SCHD